ARMは5年間で人工知能性能を50倍以上に向上させる

by Dean Takahashi Dean Takahashi on 2017.6.22

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上:ARMのDynamiqプロセッサはAIの性能を向上させる/画像提供:ARM

ARMは本日(編集部注:原文掲載日は5月28日)、初のDynamiqプロセッサ・デザインを発表し、同社は今後3〜5年間で人工知能(以下、AI)の性能を50倍以上向上させると発表した。

新しいファミリーは、AI処理をエッジからクラウドに広げることを目指している。プロセッサには、ハイエンドで大規模なシングルスレッドコンピューティングパフォーマンスを実現するARM Cortex-A75、 高性能プロセッサであるARM Cortex-A55、 さらにグラフィック性能が40%向上したプレミアムモバイルデバイスでのバーチャルリアリティ、ゲーム、およびマシン学習の可能性を広げるARM Mali-G72グラフィックスプロセッサを含む。ARMの提携会社は2018年にチップを発売する予定である。

ARMのComputeProducts Groupの副社長兼ゼネラルマネージャであるNandan Nayampally氏はより良いAI処理のためにはコンピューティングアーキテクチャの基本的な変更を(スマートフォンやラップトップなどの)ネットワーク末端にあるコンピューティングとクラウドに接続されたコンピューティングとの間で、より高速で効率的な分散インテリジェンス装置を用いて行う必要があるとブログで説明している。

最近の調査データでは世界の消費者の85%がAI技術のセキュリティ面に不安を持っているため、ここにはセキュリティの確保も必要であるとNayampally氏は述べている。

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上:ARM Dynamiqの目的はAI処理/画像クレジット:ARM

英国ケンブリッジに本社を置く同社がこの3月に試作発表したARM DynamIQ技術は、インテリジェンスをエッジからクラウドに配布することでAI処理を向上させる。ARMのTrustZoneセキュリティ技術を使用し、Dynamiqbig.LITTLE処理のマルチコア機能と柔軟性を活用する。つまり、小型で電力効率の高いコア(LITTLE)と大規模で強力なコアを同じコンピューティングデバイスに組み合わせることになる。この組み合わせにより、内容や制限時間にかかわらず柔軟に処理することがより可能になる。またARMは、この新しいチップに自動運転のための安全関連技術も搭載する予定だ。

ARM Mali-72グラフィックプロセッサは、Bitfrostアーキテクチャをベースにしており、デバイスで直接実行されるデマンドマシンラーニングアルゴリズム用に設計されている。また、モバイルゲームやモバイルVR用のハイエンド3Dグラフィックスを扱うこともできる。

「私はARMに入って数十年以上だが、当社が標榜する効率性を犠牲にすることなく、シングルスレッドのパフォーマンスにこのような性能アップをもたらす製品に、未だかつて無い程興奮している」とNayampally氏は語り、このように続けている。

「Cortex-A75はパフォーマンスが50%向上し、マルチコア機能が強化され、提携先企業はあらゆるスマートフォンが内包する電力プロファイル、ラップトップ、ネットワーキング、サーバなどの複数の高性能な利用に対応することができる」

Cortex-A55は、2013年に発売されたCortex-A53に準拠しており、ARMの提携先を通じて15億ユニット出荷されている。

「Cortex-A55は、一般的なフォローオン製品では無い。 Cortex-A55は専用のAIコマンドを使用し、いくつかの使用例では2.5倍以上の効率を実現し、世界で最も汎用性の高い高性能プロセッサに位置づけられている」と、Nayampally氏は述べている。

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上:ARM Dynamiq CPUは、さまざまな用途に使用されている/画像クレジット:ARM

【原文】

【via VentureBeat】 @VentureBeat

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