中国のバイクシェアリング大手Mobike(摩拜単車)、Apple PayとiPhone カメラのサポートを発表——グローバル化へ向け加速

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中国の Mobike(摩拜単車)と競合 ofo(小黄車)の間における自転車レンタルサービスをめぐる戦いは依然続いており、終わりが見えない。両社は自転車の所有数とテクノロジーに関して、本拠地中国のみならず他国においても全面戦争を展開している。今、両社はユーザエクスペリエンスに照準を合わせている。

昨日(6月6日)Mobike は Apple との提携を発表し、iPhone ユーザの Apple Pay による支払いと、iOS 11の iPhone カメラで QR コードをスキャンすることで Mobike の自転車の開錠が可能になった。これは、同社のユーザエクスペリエンスを向上させ、鋭敏な競合らの先を行くための取り組みの一環だ。

Apple Pay は同社が Alipay(支付宝)と WeChat Pay(微信支付)に続き3番目に承認した決済方法である。携帯電話の Mobike アプリを最新版の iOS 5.0 にアップグレードすると、国内ユーザはアプリ内の Apple Pay を使用して Mobike アカウントへのデポジットやトップアップができる。

モバイル決済サービスの Apple Pay が世界中で好評を博していることからも(ただし中国においては、 Apple Pay は注目に値しないものとしてその評価は低く、2017年第1四半期の中国モバイルペイメント市場においてトップ10にも入らなかった)、Apple Pay 機能の新たなサポートは Mobike のグローバル化を後押ししていくものだろう。

さらに、Apple の QR コードサポート機能の導入により、Mobike ユーザはわざわざアプリを開かなくても QR コードをスキャンして自転車を開錠することが可能になった。この便利で迅速な方法で自転車を開錠できることにより、同社のユーザベースの拡大と成長の加速が期待できる。

Mobike によると、月間アクティブユーザは前月比の2倍に増えているという。新規ユーザのほぼ半分はメッセージアプリ WeChat(微信)から来ており、3月に WeChat と提携したことで、ユーザは WeChat のウォレット機能内にある Mobike の自転車レンタル機能へのアクセスが可能になった

Mobike の競合 ofo は、ofo を含む6つの自転車レンタルアプリに対して「scan-and-ride(スキャンして乗る)」機能をサポートする Alipay に対応している。加えて、4月からは配車サービス大手Didi Chuxing(滴滴出行)のアプリ内からのアクセスも可能になった。Didi は ofo の主要投資家で、これまでに3回のラウンドを通して同社に何億米ドルもの資金を提供している。

【via Technode】 @technodechina

【原文】

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