人工知能アシスタント「Alexa」にチャットでお願いごとする世界

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<ピックアップ> Silent Echo lets you chat with Alexa over Slack

みなさん、音声認識使ってますか?

以前、路上で「浜崎あゆみ・再生!」とSiriにがんばって指示しているおじさんを見かけて以来、公共の場所でのロボットとの会話がどうあるべきかずっと考えております。

さておき、人工知能アシスタントの需要はますます高まるばかりの様子で、Amazon謹製のアシスタント「Alexa」入りスピーカー「Echo」はとある調査で800万世代に入り込んでいるという結果も出ています。

最近の話題としてAmazonはさらにこの分野を強化すべく、サンタバーバラ拠点のデータ分析、検索エンジンの開発を手がけるGraphiqというスタートアップを数千万ドルでひっそりと買収していた、という話が出ていました。Graphiqは簡単にいうとアンサー系のサービスで入力したデータを解析してビジュアル化してくれるものです。

人工知能アシスタントであれば何らかの質問を解析してその回答を返してくれる、といった感じでしょうか。AxiosがAmazonがユーザー会話に対して15秒の広告を差し込む可能性を指摘してましたが、今後はAlexaに対して何らかのオーダーをした内容を分析、最適化した広告を差し込むといったことが考えられるんでしょうね。

夢のような会話型コンピューティングの先駆けとして成長が伝えられるAlexaですが、やはり気になるのは「本当に声でコントロールするか?」というものです。冒頭の浜崎あゆみの再生を指示していたおじさんではないですが、声のコントロールというのはプライバシーを周囲に漏らすという弊害を持っています。

そこでもう1つ、なんというか逆説的なアイデアとしてAlexaにチャットで指示をするという事例がTechCrunchに紹介されています。

Slack経由でAlexaとチャットする「サイレント・エコー」というボットソリューションで、なんと、Slackで入れたテキストを音声変換(テキスト・スピーチ)した上でAmazonのAPI経由でAlexaに入力するという手法を取ってるそうです。Alexaからの返事も同様にテキスト変換してSlackに戻してます。

実際に試してないのでイマイチよくわからないですが、例えばSpotifyなどの音楽サービスを制御したりはできないみたいで、ちょっとこの辺りは機会あればテストしてみます。

しかしこれがあれば音声アシスタントの存在がぐっと身近、というか人に近づきそうな予感がしませんか?

声でちょっとアレやってというのと同様に、テキストチャットでお願い事をしたりというのは(特にSlackを常用してるような仕事場では)ごくごく自然ですよね。静かな環境でEchoに向かって1人喋りかけるのはやや勇気が必要ですが、チャットならできそうです。

何より、よくある個別企業のボットソリューションと違い、Alexaのような汎用の人工知能アシスタントは精度がどんどん上がり、より人間的な存在になることが予想されます。彼らとコミュニケーションするのは人間と同様、声だけでなく身振り(画像認識)やタッチ、そしてチャットも使えるのが自然な成り行きです。

チャットしてる先が人なのか人工知能なのか分からなくなる世界はもうすぐですね。

via Axios, TechCrunch

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