Andy Rubin氏率いるPlayground Ventures、360度カメラ搭載デバイス「Meeting Owl」に出資

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Above: Owl Labs の Meeting Owl
Image Credit: Owl Labs

Owl Labs がビデオ会議用デバイス「Meeting Owl」を本日(6月21日)発売した。安いものだと799米ドルから購入可能。このスタンドアロン型のビデオ会議ソリューションは2015年に開発が開始され、Android の生みの親、Andy Rubin 氏が率いる Playground Ventures の支援を受けてきた。

Meeting Owl は、これまでに市場に登場してきた数多くのスマートスピーカーと同じようにも見えるが、他とは異なり、その上部には単一の360度カメラが搭載されている。そして、今誰が話しているのかを認識し、その人だけを目立たせることができる。Meeting Owl では Skype や Zoom のような様々な種類のビデオ会議サービスを利用することができるが、今のところ一番の機能は、発言している人(たち)を会議の場の中央に配置できることだ。

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Meeting Owl は Snapdragon プロセッサを搭載し、8つのマイク、顔認識などの機能も備えている。Alexa や Google Assistant のようなインテリジェントアシスタントを導入できるだけの技術は組み込まれており(Rubin 氏と同様に、Owl Labs もユーザがどのアシスタントを選ぶかについては気にしていない)、いずれは導入するかもしれないが、Owl Labs は今のところはこのオプションを機能に含めないことに決めたという。

音声で照明をコントロールしたり、電話をかけたり、メモを取ったり、会議参加者の感情を分析したりなど、会議用スマートスピーカーに期待するような多くの機能は Meeting Owl にはない。CTO 兼共同設立者の Mark Schnittman 氏は VentureBeat とのインタビューの中で、顧客の要望が見えてくるまでは新機能の追加はしないと語っている。

導入するのは会議のメモを取る機能かもしれませんし、会議をレコーディングしたり検索したりする機能や夜間のセキュリティ機能も考えられます。顧客と協力して必要とされている機能を理解したいと思います。OTA アップデートで配信できますから、どんな機能でも作ることができます。(Schnittman 氏)

最初のステップはハードウェアを会議室に設置することだと彼は言い、次のように付け加えた。

なんだかトロイの木馬みたいですね。会議室に入り込み、そして最も効果的な方向に広がる。この素晴らしいビデオ会議体験を利用してください。

成長戦略部門 VP の Karen Rubin 氏によると、Meeting Owl にトラクションが出てきたら、顧客のために定期的に機能の追加を行っていきたいと考えているという。

彼女は次のように語る。

Owl を、ユーザからの要望に基づいて毎週新たな機能を追加していくプラットフォームにしていければと考えています。これはアップデートや追加機能を知らせるメールが毎週届く Alexa のようなものです。

Meeting Owl はオフィス分野において Cisco や Logitech などの会議用ハードウェアを提供する企業や、Alexa のようなスマートスピーカーを提供する企業、さらには企業向け IoT メーカーとの競争に直面している。だが、将来的に会議以外の用途に向けた機能を提供することもできる。

CEO 兼共同設立者の Max Makeev 氏は次のように語った。

Meeting Owl に利用されているアルゴリズムにはカメラマンのような役割を果たすものがあり、これは家庭のリビングなど様々な場所で活躍できます。

2015年設立の Owl Labs はボストンを拠点としており、現在の従業員数は20名ほど。これまでに730万米ドルを調達している。

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

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