1776 Challenge Cup、東京予選で音声気分解析のスマートメディカル、大阪予選で自走式内視鏡カプセルのミューを選出——NY世界決勝に参戦へ

SHARE:
東日本大会優勝のスマートメディカルの山崎はずむ氏(右から2人目)
Image credit: Masaru Ikeda

ワシントン DC を拠点に社会課題をビジネスで解決するスタートアップの成長を支援するインキュベータ 1776 は、年に一度、スタートアップのピッチコンペティション「1776 Challenge Cup」を開催している。支援対象として募集されるスタートアップのテーマは、セキュリティ・都市・教育・エネルギー・交通・食糧・ヘルスケア・金融の8つの社会課題、または、社会課題解決のために注目される、AI・ロボティクス・ブロックチェーン/自動化の3つの技術トレンドだ。今年は世界75都市で地方予選が開催され、予選を勝ち抜いたツワモノが11月にニューヨークで開催される世界決勝に集まる予定。

この 1776 Challenge Cup の日本予選「Challenge Cup Japan」が昨年に引き続き、1776 と Japan Innovation Network(JIN)の共催で7月最終週に開催され、東京で開かれた東日本大会では登壇した15チームの中から音声気分解析技術を開発するスマートメディカル、大阪で開かれた西日本大会では登壇した14チームの中から自走式内視鏡カプセルを開発するミューが選ばれた。

スマートメディカル
Image credit: Masaru Ikeda
スマートメディカル
Image credit: Masaru Ikeda

スマートメディカルは、感情解析 AI「Empath」を開発するスタートアップだ。人間が行うコミュニケーションでは、会話時の言葉だけでなく、その感情が音声の抑揚などにも現れることに着目、音声データに含まれる物理的特徴量を解析し、その結果として得られる感情の状態を回答する API を公開することで、ビジネス化を図ろうとしている。スマートメディカルが開発する技術の詳細については、アスタミューゼによるこの記事に詳しい。

西日本大会優勝のミューの大塚尚武氏(右から2人目)
Image credit: Japan Innovation Network

ミューは龍谷大学工学部の教授だった大塚尚武氏(現在は同大学名誉教授)が2011年に設立したスタートアップで、電池不要の自走式カプセル内視鏡と制御システム(愛称:ミニマーメイド)を開発している。胃の場合は口からの飲み込み、大腸の場合は肛門から挿入することで、人体の消化管の内視鏡検査を苦痛を伴わずに実施することができる。

Members

BRIDGEの会員制度「Members」に登録いただくと無料で会員限定の記事が毎月10本までお読みいただけます。また、有料の「Members Plus」の方は記事が全て読めるほか、BRIDGE HOT 100などのコンテンツや会員限定のオンラインイベントにご参加いただけます。
無料で登録する