優勝は国際物流を効率化するサークルインの「shippio」が獲得、ピッチアリーナファイナルラウンド全6社も紹介#bdash2017

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本稿は、B Dash Camp 2017 Summer in Sapporoの取材の一部である。

8月2日から4日で開催されている招待制カンファレンスB Dash Camp 2017 Summer in Sapporo。書類選考を通過した全14社によるファーストラウンドのピッチの後、ファイナルラウンドに残った全6社が登壇。

ファイナルラウンドの審査員を務めたのは次の6名の方々だ。

  • Tokyo Founders Fund ファウンダー 朝倉祐介氏
  • AnyPay代表取締役 木村新司氏
  • gumi代表取締役 國光宏尚氏
  • マイネット代表取締役 上原仁氏
  • イトクロ代表取締役 山木学氏
  • 音楽家 小室哲哉氏

優勝:国際物流の効率化ツール「shippio」サークルイン

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三井物産出身のサークルイン代表取締役の佐藤孝徳氏が手がける国際物流の作業効率化ツール「shippio」。見積もりやブッキング、出荷手続きなどの一連の流れをプラットフォームで一元管理することができる。書類の自動生成なども可能だ。

同氏によれば国際物流業界の事務現場には約30年間変化がなく、電話やメール、ファックスが日常的なツールとして使われているという。この現場でおこるヒューマンエラーや業務の属人化、人的コストを解決し、効率するのが同サービスだ。

現在1社でテスト導入をしており、事前登録59社を獲得している。正式版のリリースは10月を予定している。国際物流と関連性の高い、保険や決済に関しても今後の展開として視野にいれている。

準優勝:面接者を分析し採用戦略を提案する「HRアナリスト」シングラー

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人材分析プラットフォームの「HRアナリスト」は面接応募者へアンケート回答してもらうことでデータを分析、採用戦略を提案してくれるプラットフォーム。

アンケート内容は10分程度のスマートフォンで回答できるもので、応募者の意思決定プロセスや行動特性、社内の中でタイプが似ている人も教えてくれる。そしてこの分析結果から採用戦略の提案がされる。タイプ分析は10年間採用業務に携わってきた代表取締役の熊谷豪氏と社外の有識者の知見などをふまえて設計されている。

利用料は月額29,800円。現在はβ版をリリースしており、テストで5社に導入の段階だ。今後はエンジニアタイプの分析など職種にも特化していく予定。

その他ファイナルラウンドに残ったスタートアップはこちら

文字認識技術を使った読み上げデバイス「OTON GLASS」

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文字認識技術を使った文字を読み上げてくれるのが「OTONGLASS」。目の前にある文字をメガネ型のデバイスで撮影すると音声として内容を読み上げてくれる。

文字を読むことが困難な視覚障害者、高齢化に伴い視力が低下している人などを対象にしており、音声での文字の意味の認識を可能にする。日本語から20カ国語への翻訳もできる。今後はスマホとデバイスの連携やユーザーが撮影した文字のログデータを利用したサービス開発し、サブスクリプションモデルで展開する予定だ。

現在は1台約40万円で販売しているが、大量生産によって価格を下げていくことを目指す。

アパレルの不動在庫B2B「SMASELL」ウィファブリック

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SMASELLは繊維・ファッション業界のアパレルや商社、問屋などをターゲットとした不動在庫のB2Bフリマサイト。7月に公開した同サービスは過剰生産や糸ほつれなどが原因でデットストックになってしまった繊維製品を通常の30%〜99%オフ価格の特価在庫としてプラットフォーム上で売買できる。

サンプルの取り寄せや交渉機能で価格や数量を相談することも可能。決済手数料として売上の15から30%がかかる。一般のフリマなどで売れ残り品を販売しにくい大規模商社やアパレルなどに対してもプロ向けのプラットフォームとして提供することで出品をしやすくしている。

事前登録社数は大手を中心に約50社だったがオープン2週間で約100社に増加した。出品依頼総額としては約20億円分が集まっている。

企業コミュニケーションの自動計測・分析ツール「A;」Laboratik

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Laboratikが提供する「A;」は企業の組織改善のために組織内コミュニケーションを自動計測・分析してくれるサービス。A;をSlackのチャンネルに追加するだけで自動計測が開始され、分析結果のレポートが配信される。

たとえば「ごめんなさい」や「遅れます」といった発言を自然言語解析で読み取ることでネガティブになっている社員がいないかわかったり、会話の中で誰がリーダーシップを発揮しているかを数値したデータから知ることができる。現在はβ版を公開しており約550社に導入されている。コールセンターや人材派遣など離職率が高い企業にマッチする想定だ。

最短30分で飲み会にキャストを呼べるアプリ「Pato」キネカ

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最短30分で飲み会にキャストを呼べるエンタメ版UBERを称するアプリ「Pato」。キャストは芸能人や占い師から大学生までと様々なエンタメスキルを持った個人で、現在は数百名が登録している。デーティングアプリでいいね!をもらえないユーザーなどの利用が想定されており、実際に40日間のうちに約40%がリピートしている。

今後はライブ配信機能との融合やスマホライブ特化の事務所の設立へと展開していく予定でスマホ時代の会いにいけるタレントや有名キャストの輩出を目指す。

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