福岡発「IoT×ブロックチェーン」技術を開発するNayuta、ジャフコらからシードラウンドで1.4億円を調達——「2nd Layer技術」の開発に注力

by Masaru IKEDA Masaru IKEDA on 2017.8.17

Nayuta 創業者で代表取締役の栗元憲一氏
Image credit: Masaru Ikeda

福岡に拠点を置くスタートアップで、IoT とブロックチェーンを組み合わせた新技術を開発する Nayuta は17日、シードラウンドでジャフコ(東証:8595)と個人投資家1名から1.4億円を調達したことを明らかにした。創業者2名の自己資金でブートストラップ的に経営してきた同社にとっては、初の外部からの資金調達となる。今回のラウンドに参加した個人投資家の名前は非開示。今回の資金調達を受けて、Nayuta は「2nd Layer」技術の開発とアプリケーションの開発に注力するとしている。

社名をサンスクリット語の無量大数に由来する Nayuta は、先端 SoC(System on Chip)開発や LSI 開発のためのソフトウェアアルゴリズム研究に取り組んできた栗元憲一氏が2015年3月に創業。実社会に役立つブロックチェーン(特に、パブリックブロックチェーン)技術の研究開発を行なってきた。

非中央集権化されたしくみを構築する上で注目を集めるブロックチェーンだが、コンセプトとしては非常に優れているものの、実際にブロックチェーンを活用したアプリケーションやユースケースには、さまざまな課題がある。取引確定までに平均10分を要する、マイクロペイメントを実施する上では手数料をさらに安くする必要がある、1秒間に7取引しかできない、などだ。このような問題を解決しないかぎり、ブロックチェーンは大規模な IoT インフラや社会インフラにはなりにくい。

解決策の一例として、アメリカの Blockstream などは Lightning Network を開発・構築し、迅速に処理可能なエンド・ツー・エンドのマイクロペイメントの実験を成功させている。Nayuta は、栗元氏のバックグラウンドを生かし、特に IoT に適した、デバイスが小メモリでも対応できる(計算処理が軽い)Lightning Network を含む 2nd Layer の開発に特化、アプリケーション毎に必要なツールをパートナー企業と共同開発し提供していく計画だ。業界大手の1社とはパートナー契約を交渉中であることが明らかになっているが、栗元氏は今回の調達をバネに、さらなるパートナーや技術者の獲得に精を出したいと語った。

これまで福岡ではコワーキングスペースの TENJIN COLOR、東京では FINOLAB を拠点に活動してきた同社だが、今回の資金調達を機に、独立したオフィスまたはスペースに業務環境を整備するとのことだ。エンジニアやデベロッパのハイヤリングも行うが、業務の特性上、就労場所などについては柔軟に対応したいとしている。

Nayuta は MUFG DIGITAL アクセラレータの第2期に参加、デモデイでは準グランプリを獲得している。

<参考文献>

7月、MUFG DIGITAL アクセラレータの第2期デモデイで準グランプリに輝いた Nayuta の栗元氏
Image credit: Masaru Ikeda

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