VantivとWorldpay、120億米ドル規模の統合で合意——グローバルなeコマースペイメントの巨大企業が誕生

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ペイメント処理の大手企業 VantivWorldpay はついに、数十億米ドル規模の経営統合で合意したことを発表した。これによりデジタルペイメント業界で巨大な事業者が誕生する。

先月初めて明らかになったこの取引は、両社が詳細を詰めていたこともあり延期されていた。しかしこれで、Worldpay の株主は1株あたり0.55ポンドのキャッシュ、0.05ポンドの配当のほか、Vantiv 新株を0.07株受け取る。イギリスを拠点とする Worldpay の時価総額は93億ポンド(120億米ドル)、新しく誕生する企業は名称が Worldpay のままで、 時価総額222億ポンド(288億米ドル)規模となる。

アメリカ・オハイオ州で1971年に設立された Vantiv は、小売店舗を相手にクレジットカード決済の処理をしており、アメリカで年間250億件の取引と、売上は1兆ドルほど。ロンドンを拠点とするライバル企業の Worldpay と統合することで Vantiv は欧州にも大がかりな足場を築くことができるほか、「オムニコマースを推進するグローバルなペイメントプロバイダとなり、従来型の小売店舗、統合されたペイメント、グローバルな e コマースに及ぶ幅広い製品と機能を得ることができる」と両社が発表した声明で述べられている。

Vantiv の CEO 兼社長の Charles Drucker 氏は続けてこう述べている。

これは、両社にとって戦略的に意味のある力強い経営統合です。両社の高度に補完性のある事業を組み合わせますので、単独では決して提供できないサービス水準を一致協力して達成することができます。私たちのビジネスには、グローバルな e コマース能力、人材の強み、実行面での集中力があり、名声を高める数々の機会に恵まれることでしょう。

2018年初頭には株主と規制当局による承認が得られるという前提でいけば、新会社の株式の43%は既存の Worldpay 株主、57%は Vantiv の株主が保有することになる。

また、新会社は2人の CEO によって共同で運営されるほか、グローバルおよびコーポレートの本社は米シンシナティに、「国際部門」の本社はロンドンに置かれる予定。

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

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