農業・食品版SPAを展開するアグリゲート、シリーズAラウンドで農林中金から資金調達——都市型八百屋・惣菜デリカ店の出店を加速

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旬八青果店

東京に拠点を置き、野菜の生産・流通・販売を一気通貫で提供するスタートアップ、アグリゲートは25日、シリーズ A ラウンドで農林中央金庫から資金調達したことを明らかにした。資金は農林中金が昨年5月に開設した、農業振興のための500億円ファンド「F&A(Food and Agri)成長産業化出資枠」からの調達で、調達額は明らかにされていない。

今回の調達はアグリゲートにとって、2016年12月に実施した JA 全農からの数千万円の調達、2016年8月に実施した諸藤周平氏やリープラからの数千万円の調達に続くものだ。アグリゲートでは今回調達した資金を使い、都市型八百屋「旬八青果店」や惣菜デリカ店「旬八キッチン」の出店を加速するほか、農林中金を通じて、産地農業者・地方自治体・食農関連事業者との連携強化を図るとしている。

アグリゲートは、東京農工大学農学部、インテリジェンス出身の左今克憲(さこんよしのり)氏が2010年に設立。同社は、農業や野菜に関わる、販売・生産流通・教育・地域活性の4つの事業を経営の柱としている。

現在、同社が都内で営業する「旬八青果店」は8店舗、惣菜デリカ店「旬八キッチン」は2店舗。一部店舗には、ニューヨーク・マンハッタン発祥のドーナツ専門店「ドーナッツプラント」が併設されている。アグリゲートによれば、ドーナッツプラントと資本提携関係はないのことだが、併設店舗ではドーナッツプラントと業務委託契約を締結しており、営業面でのシナジーを見出しているのだという。具体的には、旬八青果店の白金台店では、八百屋に買い物に来た客が、ドーナツプラントでお茶や食事をして帰る、という様子が多く見受けられているのだという。

アグリゲートは以前の取材で、2020年までに旬八青果店を50店舗、旬八キッチンを20店舗に増やす計画を明らかにしている。

ドーナッツプラントが併設された、旬八青果店白金台店
旬八青果店の Facebook タイムラインから)

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