DoorDash、Marbleの自律走行ロボットを使った出前のトライアルを開始

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(上)DoorDash & Marble
Image Credit: Marble

DoorDash は、ロボットを活用したオンデマンド出前サービスを向上させる取り組みで大きな賭けに出ようとしている。

サンフランシスコを拠点とする同社は、ロボットスタートアップの Marble と提携し、当面サンフランシスコ、ベイエリアでのトライアルを開始する。

Marble がサンフランシスコで誕生したのは2015年だが、今年4月に地元の複数のレストランフードをデリバリーする Yelp の Eat24との提携を発表するまでは、ステルスモードで活動しておりあまり知られていない存在だった。

レストランは作った料理を配送ボットの荷物収容ボックスに入れる。到着後、顧客はメールで受け取ったコード番号を入力することでボックスを解錠し、料理を取り出す仕組みだ。

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(上)今や Marble ロボットはサンフランシスコの街を我が物顔で闊歩している
Image Credit: Marble

Postmates などの出前やロジスティクス業界にいる他のスタートアップと同じく DoorDash は、レストラン、輸送インフラ、お腹の空いた消費者という点を結ぶという意味でかなりの規模のニッチ市場を見出している。同社は2013年の創業以来、約1億9,000万米ドルを調達し、いまや全米500都市でサービス展開している。

ロボットによる出前を行っているスタートアップは Marble だけではない。Skype 創業者らにより設立されたエストニア拠点の Starship Technologies も、2015年後半以降、欧米の各都市でロボット実験を行っている。昨年、欧州の出前大手 Just Eat は Starship Technologies のロボットを使った「世界初」の地上走行ドローンによる出前サービスをロンドンで開始したところ、Domino が同様のピザ配送実験を欧州の複数の都市で実施すると発表してこれに続いた。

実際のところ、DoorDash と Postmates の両社とも Starship Technologies のロボットを使った出前サービス実験を以前に米国で行っていた。そのため、今回の Marble との最新の取り組みとは、さまざまなな設定やシステムについて、上手くいくものとそうでないものを見極めるための実験が続いているということなのだろう。取り組みはまだ始まったばかりなのだから。

DoorDash の共同設立者兼 CPO の Stanley Tang 氏は次のように話している。

Marble は、自律走行の業界でいち早くイノベーティブな考え方を持つ会社という地位を確立しました。今回の提携は、ロボット、ドローン、電動自転車といった新タイプの配送テクノロジーにおける我が社の試験運転から発展したものです。

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(上)DoorDash & Marble
Image Credit: Marble

本日(8月16日)より、一部の消費者は「ベイエリア近郊のさまざまな場所」で、注文した料理を小さな四輪の配送ロボットから受け取ることができるようになる。しかし、当面は近くにいるスタッフが Marble のロボットをモニターしていることは注目しておくべきだろう。実験はまだ始まったばかりであり、こうしたロボットの意思にすべて任せられるような姿を近未来に思い描くのは困難である。

当社のロボットが協力して配送手段の選択肢を増やし、コミュニティでの混雑を軽減して、地域での経験をより面白いものにすることを楽しみにしています。

Marble の CEO である Matt Delaney 氏はそう語った。

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

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