英・ブリストル拠点のFiveAI、シリーズAラウンドで1,800万米ドルを調達——欧州都市部の混雑道路に特化し、自動運転向けのAIやナビを開発

by Paul Sawers Paul Sawers on 2017.9.13

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Image Credit: FiveAI

イギリスを拠点とし、生まれたばかりの無人自動車スタートアップ FiveAI は、シリーズ A ラウンドで1,400万ポンド(1,800万米ドル)を調達した。このラウンドをリードしたのは Lakestar Capital で、他に既存シード投資家の Notion Capital、Amadeus Capital Partners、Kindred も参加した。

2015年にブリストルで設立された FiveAI は、人工知能(AI)やマシーンラーニングを活用して、未来の自動運転車の原動力となる知能やナビゲーションシステムを構築している。同社は以前、既存の製品よりシンプルなマップを利用して、あらゆる環境下で操縦できる自動運転車を実現する AI 対応システムの開発に向け取り組んでいる姿勢を示していた。実際このシステムは、世界の道路の詳細な3D マップに関連する大量のデータリポジトリに過度に依存するのではなく、車の走行に合わせて世界のマップをリアルタイムで作成できるようになるという。

グローバルな投資

急成長している自律走行車業界では近年、投資が著しく増加しており、テック企業と自動運転車企業がモビリティの未来を決める岐路に立たされようとしている。

Google の親会社 Alphabet は自動運転車にコミットし、Intel は150億米ドルを投じてコンピュータビジョン企業 Mobileye を買収Volvo様々な種類の自動運転トラックの試験を行っており、自律走行が私たちの日常の移動に中心的な役割を果たすことを否定する材料は何もない。

解決が求められる問題の1つに、安全性に関するものがある。高速スピードで自動車が交通や危険な状況の中を走行していくためには、車を取り巻く環境を自己認識し、理解しなくてはいけない。「考えを巡らせて」データを処理する時間などなく、瞬時に危険を察知して反応することができなくてはいけないのだ。だからこそ、素早く詳細な画像情報を処理できる高品質なマップ、センサー、車載カメラが重要になる。しかし FiveAI が差別化要素として強調しているのは、車の操縦に必要となるきわめて高度で詳細な3D 画像やローカライゼーションといった「課題を解決するための強力な AI」を活用するとしていることだ。同社のウェブサイトには誇らしげにこう書かれている。

当社では、信頼できるソリューションを提供するのに、地球上に37.2km の道路マップを作る必要がありません。

FiveAI は、2016年7月にシードラウンドで270万米ドルを調達したほか、数か月前には「StreetWise」というプロジェクト名でロンドンの公道で行われている同社主導の自動運転車の実験に関わるコンソーシアム向けに1,280万ポンド(1,660万米ドル)の政府補助金の支給を受けた。最近の資金調達は、政府からの補助金に関係するものと併せて、将来的に同社がサービス実現を願う環境と同じ場所、すなわち混雑した都市部の道路での最新テクノロジーを使った FiveAI の運転実験に活用されることになるだろう。

FiveAI の共同設立者兼 CEO の Stan Boland 氏は次のように述べている。

ロンドンは、世界でも最高の公共交通システムを備えた都市の1つです。

自転車、徒歩、バス、鉄道が大勢の通勤客向けに素晴らしいサービスを提供していますが、移動の中には、個人もしくは個々の手段により提供されているものもあります。当社ではまず、シェアされたモビリティソリューションを活用してこうした移動手段をターゲットにする予定ですが、これは将来、とても大掛かりで潜在性のある自動運転による公共交通の実現に向けた地ならしになるとみています。短期的には、StreetWise プロジェクトのサービスローンチ初日から、公共交通機関利用の増加、渋滞や排気ガスの削減のほか、全ての人にとってより住みやすい都市生活がもたらされるでしょう。

ローカルに集中

自動運転車の実験に関しては、アメリカやその他の国で多くの企業がかなり先を行く段階にある中で、FiveAI のセールスポイントの1つは、同社がローカルな企業であることだ。Alphabet の Waymo や Uber といった企業はこの事業分野で多額の投資を行っており、アメリカのテック企業らが自国専用のシステムでヨーロッパの諸都市を「封鎖」してしまう懸念がある。さらに、イギリスやヨーロッパの大都市では、他の地域とは全く異なる課題に直面しているかもしれない。ローカライズされたソリューションが求められる理由は、そこにある。

今回の投資を受けて FiveAI 役員となる予定である Lakestar Capital の Dharmash Mistry 氏はこう述べている。

密度の高いヨーロッパの都市は、街中での安全な無人テクノロジーの観点からすると、アメリカや中国で対応する都市とは根本的に異なる技術的、行動、規制、インフラ面での課題があります。

イギリスにいる有能なチームを結集し、市当局と共にロンドンの輸送面での目的解決支援を目指すことで、混雑、排気ガス、費用、交通事故、移動時間を削減するのと同時に、都市経済を発展させるために FiveAI は重要な役割を果たすことができます。

FiveAI はさらに、2019年までにロンドンの公道で自動運転車を活用した「監視付きトライアル」をローンチする計画があるとした。

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

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