人工知能(A.I)が質の良い睡眠を提供してくれるいくつかの方法【A.Iカオスマップ付き】

SHARE:
book-coffee-bedroom.jpg
Photo via VisualHunt.com Under license: CC0 1.0 Universal (CC0 1.0) Public Domain Dedication

※編集部注:著者のLarry Alton氏は人工知能関連に精通したVentureBeatのゲストライター。

人工知能(AI)には限界がありません。この分野は急激に発展しており、今後の5年間でみせる短期間での成長も驚くべきことではないでしょう。そして新しいAI技術は、あなたが眠っている間でも仕事をしてくれるので、質が良く遮られることのない睡眠を可能にします。

これってかなり良いと思いませんか?

米国の睡眠不全の現状

アメリカ人の私たちは、質の悪い睡眠を取りがちです。それはAmerican Sleep Association(ASA)によって収集された以下の統計からわかります。

  • 5000〜7000万のアメリカの成人が睡眠障害
  • 不眠症は大きな問題で成人の30%が短期的な睡眠に関する問題を訴え、10%が自主報告で慢性不眠症と報告している
  • 48%の人々が定期的にいびきをかく
  • 37.9%の人々が1日に少なくとも1回は無意識に眠りに落ちている
  • 最低月に1回は居眠り運転をしている人が4.7%で、この居眠り運転は1年に1550人の死者と4万人の命に関わらない事故を引き起こしている
  • 女性の9〜21%、男性の24〜31%が閉塞性睡眠時無呼吸の危険な状態に苦しんでいる

これらはデータの一部のサンプルにすぎません。より詳しく米国全体の睡眠の質に関するデータをみれば、本来の睡眠のあるべき姿でないことは明確です。 National Sleep Foundationによれば、成人は健康を保つために7時間から9時間の睡眠が必要です。さらに学校に通っている子供たちであれば、1晩に11時間もの睡眠をとる必要があります。

しかしながら、ほとんどの人は自分の選択であろうと体調によるものであろうと、明らかに毎晩十分な睡眠をとれていません。アメリカ疾病予防センター(CDC)が不十分な睡眠を「公衆の健康状態の問題」と呼んでいることを考慮しても、遅かれ早かれこの問題を誰かが解決する必要があるのです。

注目の睡眠に関するAIテクノロジー企業3社

研究者や医療従事者は、睡眠行動を研究してアメリカ人の睡眠の質を向上させる方法を模索してきました。何年もかけた研究には興味深い結果や有益な進展もありましたが、いまだ急を要する状態です。

興味深いことに長期間、健康的な睡眠パターンを抑止するとみなされてきた技術は健康的な睡眠をとることを叶えつつあります。特に現場では、深刻な睡眠障害に対処するためにAIが活用されています。

AIがこの睡眠の問題に対してどのような役割を果たしているかをより詳しく理解してもらうために、現在開発中かつ使用されているテクノロジーを紹介しましょう。

ReSTベッド

センサーを使用して圧力を自動的に検出し、最適な睡眠を見守る興味深いテクノロジーがフルカスタマイズ可能なマットレス「ReSTベット」です。このベッドに関して興味があるのであればMattress ClarityのJoe Auer氏による、機能紹介と実際にReSTベットで過ごした詳細なレビューがあります。

https://youtu.be/AQ-m03Eps3g

基本的にReSTベットは仰向けや横向きでの寝方に応じた5つのゾーンを設定することができます。また夜間ポジションに切り替えると、ベッドが耐圧を検出して自動的に最適な硬さに調整されます。これは寝返りをよく打つ人などにとっては理想的なソリューションです。

Nanit

新たに両親となったあなたにとって最も恐ろしく不満な問題の1つは、あなたと子供の両方のための睡眠になることでしょう。赤ちゃんがまだ呼吸していることを確認するために、夜通し目を覚ますことになるでしょう。もしこれらがすべてうまくいく、そんなものがあったなら?心の安らぎを得られることになるでしょう。

Nanitカメラは、ベビーベッドの上に置かれ、眠っている赤ちゃんのHDビデオをライブストリームする画期的な保育カメラです。 この技術が特別なのは、睡眠を洞察・分析し、両親に睡眠状態を監視して教えてくれることなのです。結果、赤ちゃんと両親の両方がよりよく眠れるようになる、というわけです。

スリープナンバー360

スリープナンバー360は機械学習を使用した、より良い夜の睡眠を提供するベッドテクノロジーです。独立して動作するベッドはあなたの行動を学習しそれに応答します。例えば、ベッドはあなたが入る時間を知っていて、温度がより低いときにはベッドの端で足元を温めてくれます。ベッドがあなたの行動を学ぶのでベッドに入る前を察知してスイッチをオンにすることさえできます。いびきをかきはじめると頭が少し浮き上がり、あなたとパートナーの両方がより良い睡眠をとることができます。

AI:アメリカの睡眠問題への答えは?

睡眠の未来は刺激的です。次の10年、20年、50年の間にAIスリープ技術から何が期待できるでしょうか? 専門家に尋ねれば何かを教えてくれるに違いありません。

例えば「最終的に新しい睡眠は個人に最適化されたものに至り 、個人特有の生物学および脳機能に合わせてカスタマイズされ、休息以上のものになるだろう」とVan WinkleのMichael Bullerdick氏は予測しています。

「おそらく睡眠は感情的、肉体的損傷を癒すため、学位を得るため、あるいは新しい言語を学ぶためにも必要な行為です。もしくはバーチャルリアリティ愛好家が期待する夢を超えた「ブレインケーション」という状況をありふれたものにしてくれるかもしれません」。

今、私たちが知っていることが1つあるとするならばそれはこれです。

すなわち;アメリカには睡眠の問題があります。何百万人もの人々が夜のうちに十分な質の安らぎを得ることができないため、周囲で起こっていることを忘れています。若干の睡眠不足は自制されているが、休息の欠如はしばしば健康問題に直接関係してきます。

睡眠の問題は、あなた自身の訓練の欠如や、毎晩羊の数を数え間違えた深刻な状態の結果であろうと、AI技術が救済を提供してくれるのは朗報です。予測センサーや機械学習から睡眠行動パターンを測定するカメラに至るまで、睡眠不安の救済策は離れた場所にあるかもしれません。

 

【原文】

【via VentureBeat】 @VentureBeat

Members

BRIDGEの会員制度「Members」に登録いただくと無料で会員限定の記事が毎月10本までお読みいただけます。また、有料の「Members Plus」の方は記事が全て読めるほか、BRIDGE HOT 100などのコンテンツや会員限定のオンラインイベントにご参加いただけます。
無料で登録する