中国の化粧品ECサイトJumei(衆美優品)、Ankerbox(街電)買収の懸念に対し出資者の批判に回答

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中国の化粧品ECサイト Jumei(衆美優品)が昨日、バッテリーパックのレンタルを手掛けるスタートアップ Ankerbox(街電)の完全買収を発表したことを受け、Jumei の投資家らはこの動きに対し、公に批判した。また、過去18ヶ月間にわたる同社の市場価値の暴落について、全責任を負うべきだと強く求めた。

この声に対し Jumei は昨夜、Ankerbox や複数のテレビ番組への出資は戦略的な意思決定であり、自社サイトのアクセス数を増やすためだと主張した。

Jumei の出資会社であるHeng Ren Partners(恒潤投資)は今週初め、同社に宛てた書簡を公開。その中で次のように指摘した。

Jumeiは22ヶ月もの間、株主と有益なコミュニケーションを一切取らず、5,900万米ドル以上を主力ではない事業に投資してしまった。この金額は同社の時価総額の12%、所有するキャッシュの18%に相当する。

さらに、1株当たり1.50米ドル、総額2億2,500万米ドルの特別配当金を出すよう書面で要求しており、過去18ヶ月の間に同社の市場価値は3億9,700万米ドルも暴落したという内容も記されている。

これらの懸念を受け昨夜、Jumei は次のように回答している。

当社はSEC(中国証券監督管理委員会)規則を厳守しており、定期的に事業報告書を発行することで、投資家と適切かつ効率の良いコミュニケーションを図っております。

設立者で CEO の Chen Ou(陳欧)氏は、特別配当金の要求は利己的だと反論。テレビ番組や Ankerbox への出資は、Jumei へのアクセス増加をもたらすと強調した。

Chen氏は、Weibo(微博)で次のように理解を求めた

Ankerbox はわずか3ヶ月という期間で、マーケットシェアを80%まで引き上げたバッテリーパックレンタル会社の最大手。これらの出資はデバイスユーザ、および Jumei へのアクセス増加を促進するものだと期待しています。

eコマース関連の事業に加え、映画・テレビ会社、バッテリーパックのレンタル会社向けに幅広く出資活動を行っている Jumei。同社は3億人民元(4,500万米ドル)で Ankerbox の株式を60%取得し、3ヶ月後に完全買収した。

深圳に拠点を置く Ankerbox は、バッテリーパックのレンタル事業において国内最大手であり、主要都市や準主要都市(ティア1および2)で運営を行っているスタートアップ。デイリーユーザ数は100万人を超えるという。

【via Technode】 @technodechina

【原文】

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