LimeBike、ドックレスの自転車シェアリングをアメリカ8都市に展開

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アメリカでドックレスの自転車シェアリングサービスを提供する LimeBike
Image Credit: LimeBike

自転車シェアリングはアジアとヨーロッパでは普及しているが、アメリカではご承知の通り自動車との結びつきが強い。そこで、自転車への移行を簡単にするべく、LimeBike はドックレスの自転車シェアリングサービスをローンチした。利用者は使用後に自転車を特定のドックに返却する必要がない。

同社はノースカロライナ州グリーンズボロで設立された。同市にはノースカロライナ大学がある。これまでにカリフォルニア州インペリアルビーチ、南サンフランシスコ、ダラス、シアトル、フロリダ州キービスケーン、カリフォルニア州サウスレイクタホ、インディアナ州サウスベンドに進出している。今年末までに30~40市場への進出を目指している。

CEO の Toby Sun 氏は次のように述べる。

当社は毎週1つマーケットを開くことを目指しており、今年の自転車数の当社目標は7万台~10万台です。各都市ごとに4,000台~5,000台の自転車を配置することを考えています。

同社は都市部のサステナビリティの名の下に、都市交通をよりクリーンに、より効率的かつ経済的にすることを目指すスタートアップの1社である。

最初にロックを解除しなければ乗れないようにするために、LimeBike は後輪に電子ロックを取り付けている。ユーザは LimeBike のアプリを使って一番近くにある自転車の場所を特定する。自転車には GPS と3G 回線と QR コードが付いている。スマートフォンのカメラを自転車のロックに向けるとアプリはユーザに適切な権限があるか認証する。認証が終われば自転車のロックが解除され、1時間単位で課金する。自転車を乗り終わったら、最終的な数字が見れるようになり、自転車は自動的にロックがかかる。

カリフォルニア州サンマテオを本拠とする LimeBike はこの1年間これに取り組んできた。Toby Sun 氏と Brad Bao 氏が正式に会社を設立したのは1月のことだ。両氏は30分ごとに1米ドル課金するモデルに落ち着いた。すぐに見分けが付くよう、自転車をライム色に塗装した。

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LimeBike はアプリで開錠できる
Image Credit: LimeBike

CEO の Sun 氏は VentureBeat とのインタビューでこう話した。

私たちはモビリティの選択肢の観点から競争環境をグローバルに調査しました。Uber や Lyft が自転車を扱うようなものだと思って頂いて構いません。

同社がシアトルでサービスをローンチした際は、WeWork や Zulily、EnergySavvy や New Tech Northwest など様々なワークプレイスのスタートアップ企業と提携した。これらの企業は LimeBike Business Network を通じて、LimeBike を従業員向けの福利厚生として提供している。LimeBike は数千台の自転車を管理し、必要に応じてメンテナンスしている。

Sun 氏によると、同社は Andreessen Horowitz、IDG Ventures、DCM Ventures 他から1,200万米ドルの資金提供を受けているという。

自転車シェアリングは新しいものではなく、長年ヨーロッパでは利用可能です。ですが当社は、自転車が交通量の1%に過ぎないアメリカに、ドックレス式のシェアリングモデルを中国から持ち込んだのです。目標は、誰でも乗りたいときにとても手頃な値段で自転車に乗れるようにすることです。

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LimeBike 設立者の Brad Bao 氏(左)と Toby Sun 氏
Image Credit: LimeBike

これまでのところ、LimeBike は25万回の利用実績がある。特に大学のある都市では、学生は1日に6回自転車に乗っている。

競合にはヨーロッパの Velos、Santander、Next Bike、アジアの Obike、Mobike、Ofo、Bluegogo、そしてアメリカの Motivate、Zagster、B-cycle、Spin、Cycle Hop などがある。

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

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