マネーフォワード、しらずにお金がたまるモバイル貯金アプリ「しらたま」をローンチ——住信SBIネット銀行と連携し、更新系APIを活用

by Masaru IKEDA Masaru IKEDA on 2017.9.19

左から:吉本憲文氏(住信 SBI ネット銀行 FinTech 事業企画部長)、大橋瑞生氏(マネーフォワード 社長室 新規プロジェクト デザイナー)、伊藤徹郎氏(マネーフォワード 社長室 新規プロジェクト プロジェクトリーダー)、辻庸介氏(マネーフォワード 代表取締役)
Image credit: Masaru Ikeda

本稿は、FIN/SUM 2017 の取材の一部である。

東京を拠点とする、SaaS 会計スタートアップのマネーフォワード(東証:3994)は19日、金融庁と日経が開催している FIN/SUM(フィンテック・サミット)で、銀行の更新系 API 機能を実装した自動貯金アプリ「しらたま」を公開した。アプリは iOS でのみ利用でき、iTunes AppStore からダウンロードできる。

マネーフォワードにとって、銀行の更新系 API を使ったサービスとしては、今年3月にリリースした「MF クラウド経費」からのワンクリック振込依頼に次ぐもの(連携先は、住信 SBI ネット銀行、みずほ銀行、三井住友銀行)。銀行の更新系 API を使った C 向けサービスとしては初となる。

住信 SBI ネット銀行の口座と連携できる、更新系 API を使ったモバイルアプリとしては、ネストエッグの「finbee(フィンビー)」、ウェルスナビの「マメタス」に次ぐものとなる。折しも昨年の FinSum で公開された finbee からは約1年を経てのしらたま公開だ。

「しらたま」の名前は、「(しら)ずにお金が(たまる)自動貯金アプリ」に由来し、思うように貯金できない人の貯蓄力向上支援を意図している。「マネーフォワード(iOS 版)」か「マネーフォワード for 住信 SBI ネット銀行(iOS 版)に連携済のクレジットカード明細をもとに、設定した金額のおつりとなる相当金額(端数)を、住信 SBI ネット銀行口座の口座間振替(自分のメイン口座から、しらたま用貯金専用口座への振替)により貯金が可能になる。おつり貯金以外にも、毎日のつみたて貯金、貯金目的や目標金額の設定、目標到達時の出金(自分の貯金専用口座からメイン口座への振替)が可能だ。

自動貯金アプリとしては先行する finbee と基本的に同じコンセプトだが、しらたまは家計簿アプリの「マネーフォワード」と連携し、クレジットカード明細と自動連携が可能な点が大きく異なる。

一方、しらたまのマネタイズ方法については、まだ不透明なようだ。マネーフォワード代表取締役の辻庸介氏は、「貯金するユーザから料金をいただくのは本末転倒であるし、マイナス金利に苦しむ金融機関から料金をいただくのも現状難しい」と事情を説明した。前述のマメタスのように、貯金だけでなく投資ができるアプリに発展させれば、ロボアドバイザーや投資アドバイザリーなどの手数料収入でマネタイズできる可能性もあるが、しらたまは、そもそも思うように貯金できない人をターゲットにしているため、投資機能を追加することでターゲティングがぼやける可能性も高い。

辻氏は、今後新たに対応する連携金融機関から料金を徴収する可能性に含みをもたせたが、アプリおよびサービス単体での売上や利益追求というよりは、先月末の上場を受けてのフラッグシップ的なサービスの増強や、マネーフォワードのユーザ利便性向上の意味合いが大きいのかもしれない。

マネフォーワードでは今後、しらたまの Android 版についても開発予定としている。

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