子供の写真をカレンダーにして毎月送付、子育て写真共有アプリ「Famm」運営が4.6億円調達

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子供の写真を共有・整理できるスマホアプリ「Famm(ファム)」を運営するTIMERSは10月23日、グロービ ス・キャピタル・パートナーズ、SMBCベンチャーキャピタル、DBJキャピタルの3社を引受先とする第三者割当増資を実施したと発表した。調達した資金は総額4億6000万円で、出資比率などの詳細は非公開。同社はこれまでにベンチャーキャピタル11社や個人投資家としてメルカリ創業者の山田進太郎氏から資金調達を実施しており、累計の調達額は14億円になる。

TIMERSの創業は2012年5月。カップルマッチングの「Pairy」をスタートさせ、その後2014年6月から子育て写真共有の 「Famm」をリリースしている。Fammは子供のスマホ写真を撮影することで毎月1冊のフォトカレンダーを作成して無料で家族にプレゼントするサービスを展開しており、2017年10月時点での会員数は100万人。ビジネスモデルはマーケティングで、子供写真で広がる両親や祖父母といった対象にリーチできるソリューションを提供しているほか、子供向け衣料品やプレゼントなどのECも開始する。

また米国やイギリス、オーストラリア、韓国などへの海外展開も進めており、「現在はまだ開始したばかりなので全体売上の1割未満」(同社代表取締役の高橋才将氏)ながら伸び率には手応えを感じているという。今回の調達で成長させる市場のひとつとして注目しているそうだ。

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祖父母に撮影した写真を送れるIoTデバイス「まごチャンネル」

子育て写真の共有サービスはミクシィが展開する「みてね」や、アプローチは違うがチカクの提供する「まごチャンネル」のような商品もあり、FacebookやLINEといった普段使いのソーシャルメディアも幅広い意味での「競合」となる。高橋氏にそれらサービスに対しての優位性について聞くと、次のように答えてくれた。

「僕らの場合は、祖父母世代含めてデジタルでの共有に注力せず、むしろアナログ含めて体験を提供している点です。『みてね』もフォトブックを提供されていますが、あくまでオプションレベルです。なので、現ユーザーでも『みてね』や『まごチャンネル』と一緒に使っていただいてる方もかなり多く共存すると思っています。

アナログは原価や送料がかかることが課題ですが、そこを超えられる仕組みを作れるかが僕らのチャレンジです。デジタルとアナログに関しては、一種の人間のバグのようなもので、質量があることで理屈で説明できない感動があると僕らは信じています」(高橋氏)。

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