シンガポールのコワーキングスペースJustCo、シリーズB調達完了後のバリュエーションが2億米ドルに到達

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シンガポールの JustCo コワーキングスペース
Photo credit: DIA Brands

シンガポールに拠点を置くコワーキングスペース企業 JustCo は、タイの上場企業で不動産開発業者である Sansiri のみが参加したシリーズ B ラウンドを先日完了した。投資額は明らかにされていないが、JustCo によれば、投資後の企業価値は2億米ドルになったという。

JustCo は現在4つのシェアードオフィスを運営しており、シンガポール中心部ではその床面積の合計は18万平方フィート(約1万6,700平米)になる。今回のシリーズ B で得た資金はシンガポール以外で初めての支店を開設するために使用される予定で、その場所としてバンコク、ホーチミンシティ、ジャカルタ、クアラルンプールそしてマニラが計画されている。

この計画では、来年までにアジア太平洋地域で30のシェアードワークスペースを開設し、床面積を100万平方フィート(約9万2,900平米)まで広げる予定だ。

現在、シンガポールのロケーションではさまざまな会員オプションが用意されている。低価格帯だと、月額72米ドルのベーシックパックでは、共用デスクとビジネス用の住所が使用可能で、JustCo が主催するイベントやネットワークセッションへ参加することができる。月額591米ドルを支払えば、専用のスタジオスペース全体が利用可能で、さらに JustCo のすべてのオフィスロケーションを24時間365日利用することができる。

ここ数か月の間にかなりの額の資金がコワーキングスペース業界に投資されており、アジア太平洋地域における各企業の競争はますます激しくなっている。

現在15億米ドルの評価額を受けている中国の URWork(優客工場)は積極的に国外に拡大中で、7月にシンガポールに国外初となる支店を開設し、先月にはインドネシアの Rework に戦略的投資を行っている。

これにより、アメリカの WeWork と URWork が直接的に競合することとなった。WeWork はアジアでのプレゼンスを高めるために7月にソフトバンクと Hony Capital(弘毅投資)から5億米ドルの資金を調達し、最近シンガポールに拠点を置く競合の Spacemob を買収している。その後、URWork が Wework の商標権を侵害していると訴え、イギリスとアメリカで URWork に対する訴訟を起こしている。

コワーキングスペースの使用といえば一般的にはスタートアップを連想するが、Colliers International の調査によれば、企業もこのような共同オフィスをますます使用するようになっており、このことは URWork や WeWork のようなコワーキング事業者にもさらなる機会が存在していることを示している。

【via Tech in Asia】 @techinasia

【原文】

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