Live Shop!のCandeeがプライベートブランド「TRUNC 88」を公開、作った商品の魅力をライブコマースでダイレクトに配信

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日本のライブコマース市場において「誰が先駆けてプライベートブランドを出すのか」という点は、この分野に興味を持つ一定の人たちにとって気になる話題であったと思う。

ーー私自身も日本にライブコマースが登場した後、多くの人とこの話題についてよく話していた記憶がある。

Candeeはこの状況を塗り替えるようだ。ライブコマース「Live Shop!」を運営するCandeeは11月16日、プライベートブランド「TRUNC 88」を立ち上げることを発表した。これにより、ライブコマースとD2C(Direct to Consumer)モデルを活かした販売手法に挑戦していく。

(29日追記:同社広報よりブランド名TRUNK 88がTRUNC 88に変更になった旨を連絡頂き、タイトルおよび記事内の記載を変更しております。)

TRUNC 88は、Tシャツやアクセサリー、サングラス、クッションといったライフスタイルに関わる商品を販売するブランド。約23万人のフォロワーを抱えるインスタグラマーの佐野真依子さんがクリエイティブディレクター務める。「毎日のスタイルに一つ取り込むことで、なりたい私を叶える。ヘルシーで自由なスタイルを提案するライフスタイルブランド」をコンセプトに、シンプルで使いやすいデザインの商品を提供していく。

商品単価は8000円〜1万円を想定しており、最大でも500個程度の商品販売。継続的にその商品を販売することはなく、売り切ればその商品は販売終了となる。番組にもよるが1配信あたり5003500人の視聴、20代前半がメインターゲットのLive Shop!。実際、売れるの見込みがあるのかという点に関して同社執行役員の鍛治良紀氏は下記のように答えてくれた。

「2万3000円のコートが瞬殺で売れるというケースもあり、本当にいいものであればここで買わなければと購入を決める人が多い実感値は得ています。1配信で何千人もの人に買わせようと思うと難しいですが、ライブの今しかない感で必要としている人に的確に商品を届ける、という方法を進めていきます」(鍛治氏)

今回のプライベートブランドの立ち上げにおいて、ライブコマースの販売力と利益率の向上を目指す同社。他社の商品を販売した場合、売り上げ構成比率は4対6や3対7といった比率でコマース側に比重が大きくなる現状を変えていく。製造などは委託の形をとっているが、最終的には全て自社機能での運用を検討している。

アパレルブランドという展開は想定しておらず、旅行アイテムやキッチングッズ、家や大型家具など出演者のストーリーにあった商品を販売していく。

インフルエンサーのネクストステップの場をつくり、生命期間を長くする

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「目標でありミッションはブランドの未来を本人から伝えてもらうこと」と語る鍛治氏。確かにプライベートブランドで商品を作り、ライブコマースのコンテンツで売ることにおいては作り手および配信者が重要になってくる。

 「この商品を売りたいから、インフルエンサーを使えば良い!というわけではないんです。ストーリーがない商品を売っても、タレントは消耗していってしまいます。23万人ファンがいたら、その1万人に必ず届くいつまでも支えになってくれるファンを大切にする。そして意思やコンセプトを商品と配信であわせていく。年をとっても、たとえば3000人の残ったファンがいれば、3000人の中の100人に対して料理グッズや子育てグッズを提供するといった未来も可能だと思っています」(鍛治氏)。

同社はこのプライベートブランドとライブコマースで、今はないインフルエンサーのネクストステップを作っていくことも目指す。

 

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