インドの配車アプリ大手「Ola」が自社リキシャ(三輪タクシー)に無料Wi-Fiを提供、一方Uberはインド市場に苦戦

by Tech in Asia Tech in Asia on 2017.11.14

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タミル映画界のスター Rajnikanth のヒット作『Baasha』(スチール写真より)
Photo credit: YouTube

インドの道路をオートリキシャ(三輪タクシー)で走るのはどことなくロマンチックだ。歌ったり、踊ったり、悪党を倒したり、あるいは美しい娘を救ったりする勇敢なオートリキシャドライバーを演じる主人公が登場する映画は無数にあるが、そのせいだけではないだろう。どこでも目にするインドの三輪トゥクトゥクは、混沌としたインドの道路を二輪車の身軽さを持って走り抜ける。急いでいる人にとって一番人気の交通手段であるのはそのためだ。ただし、髪の毛がメチャクチャに乱れても構わなければ、だが。

国内の配車サービス企業は、インドではオートと呼ばれているオートリキシャの魅力にもちろん気がついている。オートリキシャが乗客を運ぶ回数は、インド全体で1日に2億2,900万件を超えると報告されている。

2014年9月に Ola が Ola Auto をローンチしているが、同アプリには国内73都市にまたがり約12万台のオートリキシャがいるのもうなずける。本日(10月30日)Ola は、これら12万台のオートに無料 Wi-Fi を提供すると発表した。

Ola のオート部門でシニアディレクターおよび部門責任者を務める Siddharth Agrawal 氏は、プレス声明で次のように語っている。

路上で過ごす時間の質を向上させるだけでなく、何百万人もいる国中のユーザがインターネットに簡単にアクセスできる環境を後押ししたいと考えています。

Ola の職員が Tech in Asia に語ったところによると、2週間前に同プロジェクトを試験的に始動したが、今後数週間以内に導入プロセスを完了させたいという。Ola Auto は Ola アプリのユーザに人気があるとしているが、同サービスを利用するアクティブユーザ数は明らかにされなかった。

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インドの配車サービス大手 Ola アプリは約12万台のオートリキシャを擁するという
Photo credit: Ola

インドの市内を移動するのに平均して40分程度かかることを考えると、顧客がかなりの時間を過ごす場所は、家やオフィスに次いで車内が3番目だと Ola は見ています。私たちはその時間をより生産的なものにしたいのです。

この考え方こそが、「オート・コネクト」という今回の無料 Wi-Fi プロジェクトの背景にある。

Ola を相手に、配車サービスの大手グローバル企業 Uber はインドで苦戦を強いられている。Ola によると、インド全域の110都市でタクシー、オートリキシャ、自転車を合わせると80万台を擁しているという。最近の報告書によると、オートが Ola の収益に占める割合は約15%だ。

一方 Uber は、2015年4月にオートリキシャサービス、uberAUTO をデリーで展開している。しかし7か月後にはサービスを一旦停止しており、2016年4月に再び導入している。ところが今年、Uber はまたもやいくつかの都市で同サービスを撤退させている

Uber と Ola は今年、損失の軽減をはかりドライバーに対するインセンティブを削減しており、その結果タクシーの供給維持にそろって苦戦している。リサーチ会社の RedSeer が、2017年第2四半期のタクシー配車サービス用アプリのネットプロモータースコア(NPS)が低下していると報告しており、これはつまり、顧客がアプリを他の人におすすめしたいと以前ほど思わなくなっていることを意味する。

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ラッシュアワー時の車両不足のため、インドの配車サービス企業は予約数が落ち込んでいる(Redseer より)
Photo credit: Redseer

そうした中、Ola Auto が勢いを増していることの意味は大きい。RedSeer によると、配車アプリ経由で予約されたオートリキシャ乗車数は、2017年第3四半期には昨年同時期と比較して3倍以上に増えたという。配車サービス市場に占めるオートリキシャの割合は、昨年3%だったのに対し、現在は10%を占めるまでになった。

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Photo credit: Redseer

また、Ola は最近メーカー各社と緊密に連携し、電気自動車も推進している。

さらに10月、Tencent がリードする11億米ドル規模の資金調達ラウンドを発表した。今回のラウンドには Ola の既存投資家であるソフトバンクと、米国を拠点とする投資家数社が参加している。同社はこの資金調達ラウンドの一環で10億米ドルを追加で獲得することを目指している。

【via Tech in Asia】 @techinasia

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