Candeeが総額24.5億円の資金調達を実施、スポーツ分野のライブ動画への取り組みも開始

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写真左よりCandee代表取締役CEOの古岸和樹氏、取締役副社長CSOの山村嘉克氏、取締役副社長CCOの新井拓郎氏、社外取締役の深澤優壽氏

6月のライブコマース「Live shop!」のリリースを皮切りに、芸能事務所との提携や新ブランド「TRUNC 88」のリリースと今年はニュースが絶えないCandee

同社は12月12日、総額24.5億円の第三者割当増資を実施したことを発表した。今回の調達ではEight Roads Ventures JapanをリードインベスターとしてNTTドコモ・ベンチャーズ、オプトベンチャーズ、グリー、大一商会、みずほキャピタルと既存株主であるYJキャピタルの計7社が引受先となった。株式比率や払込日は非公開。

また、Eight Roads Ventures Japanの深澤優壽氏が社外取締役に就任したこともあわせて発表している。

資金調達の目的は「Live Shop!」のコンテンツ拡充とタレントの発掘・育成、広告商材の開発。前ラウンドではスキルセットを持った人材の獲得に資金を充当したが「正直まだまだやるべきことは多い」と同社代表取締役の古岸和樹氏は話す。同社は今回の資金をソーシャルビデオプラットフォーム構想の推進に充当する。

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「スマホファースト」「ソーシャル」「インタラクティブ」の3つのキーワードを軸に様々なカテゴリのコンテンツやプラットフォームの開発を実施してきた同社。Live Shop!のリリースはこの構想の第一弾であり、10代から20代の女性をターゲットにコミュニケーションをとれるコンテンツとしてライブコマースを展開してきた。今後はその他のカテゴリにも展開を広げていく。

古岸氏によれば「スポーツ分野においてはNTTドコモさんとの取り組みを進めており、Live shop!内でのトライアルをはじめている」ということで、詳細はまだ非公開ではあるが、カジュアルにスポーツを楽しむ層に試合前後を通して楽しめるコンテンツを提供していくことを検討中だ。コンテンツを統括する取締役副社長CCOの新井拓郎氏は下記のように話す。

「プレイヤーが増えてきた日本のライブコマース領域ですが、まだ入り口の入り口時点です。わからない領域は幅出しをする、という考えでLive Shop!で買うところからはじめ、買うから反対のところにチャレンジすることでどういったコンテンツが出てくるのかを見定めていきたいと思っています。だいたい1年くらいすれば見えてくるかな、と思っています」。(新井氏)

動画はただ見るためのものから「見ている人同士が繋がるもの」へ

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写真左よりCandee取締役副社長CSOの山村嘉克氏、代表取締役CEOの古岸和樹氏、取締役副社長CCOの新井拓郎氏

「スマホは参加するという要素が強く、映像も今後そうなるだろうというのが基本の考え方」と語るのはコンテンツ部門を統括する新井氏。

Live Shop!のダウンロード数などは公開していないが、再生数は5000回を超えるコンテンツもあり、2018年1月には平均1万回再生を目指すコンテンツの制作も進められている。実際に2万円のコートが1回のライブ配信内で完売する例などもあり、「ここでしか買えない」商品価値を感じて購入するユーザーも増加しているということだ。

「ユーザーを動かすのは配信がつくり出す「熱狂」で、そこにモノがうまく入って進んでいくことによって収益的にも上手にまわっていくんです」(新井氏)

今後のマネタイズに関しては広告によるスポンサードを検討しており、ファッションやコスメといった分野だけでなく幅広い業種との取り組みを実施していく意向だ。ユーザーやファンを熱狂させるモバイル動画コンテンツを作ることで、動画の当たり前を変えていく。新しい時代のカルチャーやスターがCandeeから生まれるのかもしれない。

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