2018年の暗号通貨業界は日本のリーダーシップに期待ーー米国・ロシア、EUなど各国の投資家アンケート結果

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Photo by komersreal on VisualHunt / CC BY

編集部注:寄稿者のAlexander Ivanov氏は、ブロックチェーンプラットフォームの「Waves」のCEO兼創業者。

先月Wavesのチームで実施した暗号通貨の投資家向け調査によると、暗号通貨の利活用で日本が世界をリードしている様子が浮かび上がってきている。EUや米国、トルコ、ブラジル、ロシア、その他の国の暗号通貨投資家678名を対象に、ブロックチェーン技術と通貨に対する信頼についてアンケートを実施したものだ。

インタビューした回答者のほとんど(90%)は、暗号通貨の将来を信じており、長期的な視点で投資していることが分かる。一方で暗号通貨を短期的な投機行為とみなしている層も29%存在する。資産の多様化を目的に暗号通貨に投資したと回答したのは22%で好奇心からは18%だった。ビットコインが2万ドルに成長すると考えているのは22%だ。

暗号通貨の投資家のほとんどは他の形態の資産に投資していない。32%は株式や債券に投資し、14%は不動産にも投資している。投資家の17%は銀行預金からのリターンを求めていた。

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投資家たちは多くの専門家が指摘しているように、暗号通貨市場でのバブルが懸念されているにもかかわらず、これらの資産への投資をやめる様子はなさそうだ。実際、77%の回答者は、来年も暗号通貨への投資量を増やすと回答している。同時に彼らは潜在的なリスクも理解はしている。51%は資金の損失リスクが中程度であると考えており、5分の1は高いリスクを認識していた。

また、27%の回答者が来年、日本にこの暗号通貨業界で世界的なリーダーシップを期待していると回答している。この回答にはロシア(15%)、韓国(15%)、米国(14%)が続いている。

さらに暗号投資家の65%は、今後5年間でデジタルコインが実体経済に統合されると考えている。25%がこれを可能性と考え、非現実的だと回答したのは10%に止まった。

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ただ、地理的な視点を入れると投資家たちの様子が変わってくる。例えば米国の投資家は、米国をブロックチェーンと暗号通貨のメッカとみなす傾向が高かった。調査した米国人の29%は、来年、米国が暗号暗号化業界の発展の世界的リーダーになると回答しているのだ。この調査では日本は2位(27%)、韓国が3位(12%)となる。

調査対象のほぼ全ての米国人投資家(94%)が暗号通貨の未来を信じており、長期的な視点で投資をしている。暗号通貨を短期的な投機とみなしているのは35%だ。また、米国人の24%が資産の多様化を目的に暗号通貨に投資し、19%は好奇心で投資をしている。85%が来年の投資量を増やすと答えている。

また、米国の暗号通貨投資家の69%以上が既に他の資産に投資をしている。これは他の資産に投資をしていないEUの投資家たちと比較すると対象的な結果となっている。

インタビューを受けた欧州の暗号通貨投資家の89%が暗号通貨の未来を信じて長期的な視点で投資しているのは同じだ。ただ彼らは米国と異なり、日本に暗号通貨業界でリーダーシップを発揮して欲しいと期待している。彼らの回答ではEUはその次であり、ロシアが第3位に続く。そして彼らの59%は今後5年間でデジタルコインが実体経済に統合されると考えているという結果だった。

調査は次の方法で実施した:ブロックチェーンプラットフォーム「Waves」のコミュニティとブログ、投資家コミュニティ、および多くの暗号投資家がいるソーシャルメディアチャネルを通じてアンケート調査を実施した。国や年齢の情報を含まない回答は除外し、重複を避けるためにIPアドレスと回答を一致させた。回答者の地域的な割合はEUが44%、米国が14%、ロシアが10%、トルコが6%、ブラジルが23%となっている。

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【原文】

【via VentureBeat】 @VentureBeat

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