ウェブサイト多言語化の「WOVN.io」が標準機能を実質無料化、エンタープライズ対応を充実させた「WOVN.io PRIME」をリリース

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ミニマル・テクノロジーズは18日、同社が提供するウェブサイト多言語化ツール「WOVN.io」の新たなサービスメニューを発表した。これによると、これまで有料で提供してきた WOVN.io の標準機能を実質無料化し、一方、顧客ごとに個別のカスタマイズが可能なエンタープライズ向けメニューとして「WOVN.io PRIME」をリリースする。

ミニマル・テクノロジーズ COO の上森久之氏によれば、WOVN.io を使っているユーザの半分程度は大企業で、彼らからは「手間をかけて、エンタープライズ向けに提供してほしい」という声が多く、機能面での個別対応や、導入にあたっての人的サポートを求められることも多かったという。

SaaS 本来の立ち位置からすれば、スケーラビリティを追求する上でもマニュアルを充実させ、導入手順を簡素化することでサービスの普及を図りたいところだが、「顧客から求められる対応に、WOVN.io のこれまでの営業戦略が合っていなかった(上森氏)」と捉え、ミニマル・テクノロジーズでは、今回メニュー改変に踏み切ることとなった。

WOVN.io PRIME では、大企業でウェブサイトの多言語化を担当するプロジェクトマネージャーや、外部から支援するシステムインテグレーターらにも使いやすい機能を追加した。本番用に加え、開発用、検証用のドメインでの運用が可能のほか、オーナー・マネージャー・翻訳者といったアカウント毎の3段階アクセス制御も導入される。また、翻訳データの CSV による一括ダウンロードのほか、Facebook や Twitter のタイムラインにあるような、ユーザによる投稿内容の自動翻訳機能(n言語→n言語対応)も、必要箇所にタグを埋め込むだけで対応が可能だ。

要望があれば、翻訳会社のコーディネイトも行なっています。高速道路会社とか、交通系企業とかにも使ってもらっており、エンタープライズ向けでは稼働率99.9%を保証するようにします。社会的に影響力の大きなサイトに導入してもらい、フィードバックをもらって今後の製品開発に生かしていきたい。(上森氏)

新メニューを設置したことで、ミニマル・テクノロジーズは、システムインテグレータを通じた大企業向けのパートナーセールスなども展開しやすくなる。同社はまた今年6月に北海道銀行先週は琉球銀行と業務提携を行なっているが、インバウンド需要が高まる地方企業に対してはバルク販売など料金体系にも柔軟性を持たせやすくなるだろう。

子会社を多く持つ大企業に対してもバルク販売やグループディスカウントなどを適用し、同じ企業グループの傘下で、「あるグループ会社のウェブサイトには外国語版はあるが、あるグループ会社のウェブサイトには外国語版が無い」といった多言語対応の不均衡の是正にも貢献したいしている。

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