仮想通貨ウォレットアプリを開発するGinco、シードラウンドでグローバル・ブレインから1.5億円を調達

by Masaru IKEDA Masaru IKEDA on 2018.1.31

左から:梶沙瑤子氏(グローバル・ブレイン ベンチャーパートナー)、一宮翔平氏(グローバル・ブレイン プリンシパル)、百合本安彦氏(グローバル・ブレイン 代表取締役)、森川夢佑斗氏(Ginco CEO)、房安陽平氏(Ginco COO)、森下真敬氏(Ginco CTO)
Image credit: Ginco

東京を拠点に、仮想通貨ウォレットアプリを開発するスタートアップ Ginco は31日、シードラウンドでグローバル・ブレインから1億5,000万円を調達したことを明らかにした。同社では現在、Ethereum 基軸通貨 ETH(イーサ)に対応するウォレットアプリ「Ginco」を開発しており、2月初旬に iOS 版、5月に Android 版をリリースする予定。今回調達した資金は、開発やマーケティング体制の整備に充てる。

コインチェックの NEM 流出事件のニュースが世間を賑わせているが、被害が拡大した一因は、ユーザが保有している仮想通貨の多くを取引所に置いたままにしていたことにもある。取引所がウォレットを提供しているケースも存在するが、複数の取引所を横断して仮想通貨を取引したり、アセットアロケーションを最適化したり、また、仮想通貨の保管安全性の観点からも、コールドウォレットやハードウェアウォレットを開発するスタートアップが、世界的にも注目を集めつつある。

ブロックチェーンが生み出すエコシステムは、各種のシステムやネットワークなどと同様、

インフラ > 拡張技術 > dApp(非中央集権型アプリ) > On-Chain 機能 > Off-Chain 機能

……と、レイヤーと進化別に整理して捉えるとわかりやすい。この場合、後ろに行くほど、一般ユーザに近いアプリケーションの位置付けとなるが、ブロックチェーンは新興のバーティカルであるだけに、後ろに行くほど可能性は大きく、それと同時に先行きの不透明さが伴う。

Ginco が注力する仮想通貨ウォレットアプリは dApp から On-Chain 機能あたりに位置し、同社はエコシステムの発展の推移を見守りながら、多面的に事業を展開していく考えだ。将来は、DEX(非中央集権型仮想通貨取引所)を手がける可能性もあるという。

Ginco
Image credit: Ginco

Ginco は、森川夢佑斗氏が率いるブロックチェーン技術開発・コンサルティング会社 AltaApps を前身としている。THE BRIDGE の読者なら、昨年9月に紹介した独自通貨「CLAP」を開発するスタートアップ Onokuwa で COO として紹介したのを覚えているかもしれない。森川氏はブロックチェーンをベースとするさまざまなプロジェクトに関わっており、その中でも今回の Ginco は、最もコンシューマに近く、また偶然か必然か、仮想通貨ホルダーが必要とするタイムリーなソリューションと言えるだろう。Ginco が当初対応する仮想通貨は ETH のみだが、今後、ERC20、BTC、BCH、XRP、Ripple などにも順次対応する。

Ginco は会社設立から約1ヶ月、ティザーサイトが立ち上がってからもまだ数日だが、既に1,000名以上の事前登録ユーザがエントリーしているという。現在、社員をはじめ、業務委託やアルバイトを含む人員20名ほどが総勢で、ウォレットアプリの公開に向け邁進しているところだ。中でもアプリのデザイナーは3人ほどいて、森川氏によれば UX の追求には特にこだわっているそうだ。

今回投資に唯一参加している(sole investor)グローバル・ブレインは昨年、新会社 GB Blockchain Labs(GBBL)を設立し、ブロックチェーンスタートアップ向け特化ファンドの組成のほか、Omise らとともにブロックチェーン・スタートアップ育成やコミュニティ醸成に深く関わってゆくことを表明している。Ginco への出資も、この流れの一環と捉えることができるだろう。コミュニティでの活動がとりわけ事業成功のカギを握るブロックチェーン分野において、Ginco もまた、Omise / OmiseGO のようなブロックチェーンスタートアップや、Bread のような仮想通貨アプリとも共存共栄を図っていきたいと、森川氏は熱く展望を語ってくれた。

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