大分のイジゲン、店舗の会員権「SPOTSALE」の開発で6,200万円を調達——ANRI、インフキュリオンG、モバイルクリエイト、大木佑輔氏から

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大分を拠点とするイジゲンは26日、シードラウンドで総額6,200万円を調達したことを明らかにした。このラウンドに参加したのは、ANRIインフキュリオン・グループモバイルクリエイト(東証:3669)と、バリュープレス創業者の大木佑輔氏。同社では、今回調達した資金を使って、新サービス「SPOTSALE(スポットセール)」の開発とマーケティング体制を拡充するとしている。同アプリは来月ローンチの予定だ。

イジゲンは2013年11月の設立。これまでに、システムやアプリの受託開発や運営のほか、お店に行くだけでポイントがもらえる「AIRPO(エアポ)」や、企業やグループ向けの写真共有アプリ「guild(ギルド)」を提供している。昨年10月にティザーサイトを立ち上げた SPOTSALE は、店舗の会員権取引所と説明されている。飲食店などの小売店舗の顧客獲得においては、宣伝やマーケティングコストをかけて行われることが多いが、SPOTSALE では店舗が会員権を発行し優待を設定することで、店舗が金銭を受け取りながらローヤルティユーザに店舗や商品の PR が可能となる。会員権の売買にはイジゲンが発行する独自デジタルトークン「SPT」が利用され、取引所をはじめとするプラットフォーム基盤にはブロックチェーン技術が採用されるようだ。

今回の出資者のうち、インフキュリオン・グループとモバイルクリエイトとは事業提携を伴う。インフキュリオン・グループは、グループ会社や出資先で多くのフィンテック事業を運営しており、その知見やノウハウの共有、共同での事業開発を行う。モバイルクリエイトとは、同社の IoT、決済・位置情報事業におけるノウハウ共有が共同での事業開発を目指す。

イジゲンのチームは先週、東京・渋谷で行われた THE BRIDGE のイベント「THE COIN」で、有望するスタートアップがピッチする「COIN 30」にも登壇してくれた。ティザーサイト公開から約100日が経過した本日現在、事前登録ユーザ数2,000人、店舗数50店舗、SPT の発行総額は200万円相当を超えているという。今後は COO を務める市江竜太氏を中心に、日本各地で飲食店を展開するフランチャイザーやチェーン本部などへの営業を本格化する模様だ。将来的には、ICO の実施や東南アジアへの事業進出も視野に入れている。

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