土壌不要・軽量素材で都市を緑化する、インドのNatura Greentech

by e27 e27 on 2018.1.2

インドの IT ハブとして知られるバンガロール市。無計画に進行する都市化によって、1973年当時63%あったこの都市の緑地被覆は2020年までに6.46%まで減少し、バンガロールは樹木が一切生えない居住が不可能な「コンクリートとガラスの海」と化す。このような予測を出したのは、名門として知られるIISC(Indian Institute of Science、インド理科大学院)の2人の科学者だ。この予測は、最近行われた研究の中で提起された。

今後数年のうちにバンガロールの93.26%がコンクリート構造物で覆い尽くされ、都市は死んでしまうだろう。この調査を主導した科学者の1人である TV Ramachandra 博士は、そのような見解を示した。

当然のことながら、この話はバンガロールだけにとどまらない。インドの他の都市もまた、急速に居住不可地への道をたどっている。超高層ビル建設のたびに樹木は無分別に伐採され、水域はみるみる消滅し、気温は上昇している。これによって地球温暖化は助長され、さらに加速する。しかし、インド当局は依然として、まるで冬眠しているかのように動きが鈍い。

Natura Greentech のディレクターを務める Abishek Thomas 氏はそのように解説する。

過去34年間で、バンガロールのコンクリート被覆面積は実に1,005%も増加しました。およそ88%の植生と79%の水域が失われました。今年の夏は記録的な暑さでした。この傾向が今後も続くならば、2020年までに緑地被覆は市域の5%にまで減少することが避けられない状況です。

私たちに残された唯一の選択肢は、利用可能なスペースと構造物を緑化に活用し、限られたスペースの中でも最大限の緑を人々に提供することです。私たち Natura は、この目標を達成するための力になりたいと考えています。

Naturaflux Pvt Ltd. の子会社として、Thomas 氏と父親の Tommy Mathew 氏が2017年に設立した Natura Greentech は、大企業や不動産開発業者向けに環境に優しいウォール・ルーフシステムとランドスケープソリューションを提供している。開発チームは40年以上にわたって繊維素材を取り扱ってきた。その経験をベースに、マットレス、家具用コイア板、土壌保護のためのジオマット、植物の成長と定着を促す保水マットなど、これまでに幅広い製品を開発している。

Natura が最も力を注いでいるのは、少ない水消費、メンテナンスの容易さ、清潔さ、高い通気性、優れた温度緩和機能などの基準をすべてクリアした、都市緑化を補完する製品を開発することだ。同社は様々な軽量素材を用いてそれを実現している。

インドの都市緑化における最大の課題は、土の使用です。通常の土壌は重く、水も浸み出します。そのメンテナンスには高価なインフラ基盤が不可欠です。その点、Natura は土壌不要のテクノロジーを使用することにより、この課題を克服しました。私たちは NSAP(Natura Super Absorbent Polymer Substrate)と呼ばれる独自の軽量人工培土パネルを開発しました。このパネルは使用が簡単で、水の消費も通常の土壌に比べると6分の1で済みます。

Natura の人工培土はココピートでできている。素材重量の6倍相当の水分を吸収保持する能力を持ち、散水の頻度とメンテナンスを軽減してくれる。また、培土内の水分を上方に送る機能も兼ね備えている。

私たちは自社独自の圧着技術を開発しました。ココナッツファイバーを加熱プレスして圧縮生成した独特の結晶構造が繊維と繊維を固着させ、そこに水分を加えて結合耐性を高めます。植物が育つベース部分にも、独自の圧縮方式を使っています。それにより、このベースは通常の土壌の6倍以上の保水力を持っています。

Thomas 氏はシステムの技術的側面をこのように解説する。

同社は現在、Green Wall、Green Roof、Interior Plantscaping、Designer Gardens、Geomatという5つのソリューションを提供している。

Green Wallは、環境負荷の低い、プラスチック不使用のシステムだ。各クライアントの設置サイトごとに、所与の環境下で植物が繁茂できるよう個別にデザインされ、施工に先立って栽培される。

Green Roof は、建物の屋根を部分的または完全に植生で覆う。それによって建物内部の温度を下げ、冷房の必要性を軽減する。このシステムは軽量で、既存の建築物にどこでも簡単に設置できるほか、任意のエリアや形状に合わせてカスタマイズが可能だ。また導入にあたっては、5,000平方フィート(約465㎡)の広さに設置する場合、一般的な土壌ベースのシステムなら10日~15日かかるところを、Natura のこのシステムなら6人の作業チームで1日で工事が終わる。

Geomat は、ココナッツ繊維で作られた柔軟性のある多目的モジュールだ。その製造には Natura 独自の圧縮方式と接着剤とが使われており、幅広い用途に使用できる。

私たちNaturaは、よく訓練された経験豊富な庭園管理チームを擁しています。革新的なテクノロジーとテクニックで、お客様の庭園を最良のコンディションに保つためのサポートを行います。(Thomas 氏)

Natura はインド国内の複数の大企業や不動産開発業者向けに数々のサービスを提供している。クライアントの例としては、Myntra (Flipkart が所有するオンラインファッション小売)、Hike(Bharti SoftBank 系列のインスタントメッセージング企業)、PayPal、Honeywell、Deutsche Bank、Sheraton Hotels、Brigade Developers などがある。

また、Natura は Brigade REAP(Real Estate Accelerator Program)第2期バッチのメンバーであった。

【via e27】 @E27co

【原文】

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