P2P型自動車保険のシンガポールVouch Insurtech、75万5,000米ドルを調達——グリーベンチャーズ、Nogle Capital、匿名エンジェル複数から

by e27 e27 on 2018.2.11

左から:Vouche Insuretech 共同創業者の Prateek Jogani 氏、Thanasak Hoontrakul 氏、Chean Yujun 氏
Image credit: Vouch Insuretech

シンガポールを拠点とするインシュアテックスタートアップ Vouch Insurtech がグリーベンチャーズ、Nogle Capital Management、その他複数の匿名エンジェル投資家から100万シンガポールドル(75万5,000米ドル)の資金を調達したことを発表した。

声明によると同社は、まずはタイおよびマレーシアをターゲットに地域的な規模拡大を図るという。

2016年後半、Chean Yujun 氏、Prateek Jogani 氏、Thanasak Hoontrakul 氏の3人により設立されたVouch Insurtech は、プライベートコミュニティ向け保険プラットフォームである。大手保険会社と提携し、無事故払戻型自動車保険を提供している。Vouch Insurance 経由で自動車保険を契約した顧客は保険金無請求の場合、保険会社より(現状の無事故割引すなわち NCD に加え)最大15%のキャッシュバックを受けることができる。そして各顧客は他の優良運転者とグループを組むことでさらなるキャッシュバックを受けることができるようになっている。

Vouch Insurtech の仕組みは、類似した運転歴を持つドライバーをオンラインプラットフォーム経由でグループ化する、というものである。また、友人や家族と共にプライベートグループを形成するという選択肢も各ドライバーに与えられている。各契約開始時(グループ内の各ドライバーの契約開始日は異っていても構わない)に、保険会社は保険料の15%をNCRとして取り分けておく。そして、この額が同グループ内の他メンバーのものと一緒にプールされる。契約期間内にグループのメンバーから自損による請求がなされた場合、この請求の一部がプール金から差し引かれ、その残額が各々の契約期間満了時に分割され支払われる仕組みとなっている。

プール金が尽きても、各メンバーにはそれぞれの保険会社の保険が適用されるため、顧客側が損害を被ることはない。もしグループ全体が無事故でいれば、メンバーは各々の保険金から15%のキャッシュバックを受けることができる。

同社はNTUC Income(シンガポール労働組合会議)、損保ジャパン傘下の Sompo Insurance Singapore、東京海上傘下の Tokio Marine Insurance Singapore の3社と提携しており、既存の NCD に加え年間保険料の最大15%のキャッシュバックを顧客に打ち出している。

2017年、Vouch は再保険のグローバル企業 Swiss Re のインシュアテック・アクセラレータプログラムの一員となる5つのスタートアップに選出された。また NUS Enterprise によるインキュベーションも行われた。

従来の自動車保険では、他のドライバーが起こす事故による損害を補填するために優良運転者が高額な保険料を支払う、という仕組みが見られます。これは不公平です。私たちは保険会社と協力し、保険料を決めるためにドライバー自らが取ることのできる選択肢を増やし、優良な運転者が見返りを受けられるようにする機会を見出しました。保険会社もシンガポール国内に安全運転の心掛けが広がることを望んでいます。3社の有力な保険会社の参加が決まった時は喜びました。今では保険金を請求しなくても、安全に運転していればドライバーは保険会社から小切手を受け取ることができるのです。

Vouch Insuretech の CEO で共同設立者の Chean Yujun 氏はそう語った。

グリーベンチャーズは1億2,000万米ドルの運用資産残高を持つベンチャーキャピタルである。およそ6年前に設立されて以降、同社はアジア各国のスタートアップに40以上の投資を行ってきた。

Nogle Capitalは急成長を遂げるテクノロジーベンチャー企業への投資を行っている。その投資戦略は革新的技術(クラウドコンピューティング、人工知能、ブロックチェーン、サイバーセキュリティ、データアナリティクスなど)を有した発展段階にある企業を主な対象としており、Nogle の持つ大規模なネットワークを利用した財政面や経営面での積極的なファシリテーションを通じて行われている。

【via e27】 @E27co

【原文】