仮想通貨業界のカリスマ〝Sunny King氏〟、ブロックチェーンデータベースクラウドのスタートアップVEEのチーフアーキテクトに就任

by TechNode TechNode on 2018.2.9

謎に包まれた仮想通貨業界のカリスマ〝Sunny King氏〟が、このたび  PeerCoin のブログ上で声明を発表した。今後はブロックチェーン業界にさらに深く関わっていく とし、VEE のチーフアーキテクトに就任したという。VEE はブロックチェーンアプリケーションをベースにした次世代プラットフォームの創出を目指すプロジェクトである。現在 VEE チームは、韓国、日本、シンガポール、香港において本プロジェクトを進めており、チームはこの2月にヨーロッパを訪問する予定だ。

King 氏は、PeerCoin の支持者からは好意的な評価が得られるだろうとの認識を示した上で、次のように綴った。

私は PeerCoin と PrimeCoin の開発プロジェクトへの関心を無くしたわけではありません。(中略)PeerCoin の開発チームは、私がほとんど関わらなかった過去1年の間にも、素晴らしい仕事を続けています。VEE プロジェクトは、PeerCoin の開発チームとコミュニティにより多くのリソースをもたらすでしょう。最終的には2つのプロジェクトの開発チームとコミュニティの間に健全な提携関係が打ち立てられればと願っています。

また PeerCoin のブログ記事によれば、同コインの開発チームはこのニュースについて直接King氏に確認済みだという。またブログでは、現在のところ2つのプロジェクトは直接関連しておらず、PeerCoin 開発チームの VEE に対する技術的理解もまだ十分とは言えないが、そこにポジティブな展望が得られるならば、将来的なパートナーシップは否定しない、としている。

Sunny King 氏、PeerCoinとPrimeCoinを背後で支える謎のカリスマ

Sunny King 氏は、ビットコインの開発者サトシ・ナカモト氏と並ぶ、仮想通貨業界では広く名の通った謎の多いカリスマ開発者だ。同氏が立ち上げた2つの仮想通貨 PeerCoin と PrimeCoin は、どちらも業界に重要な技術的アイデアをもたらした。

PeerCoin は、ビットコインが採用する Proof-of-Work(PoW)方式とは別の、Proof-of-Stake(PoS)方式でブロックチェーン保護を行う初の仮想通貨だ。この PoS メカニズムでは、ビットコインで言うところのマイニング(通貨の生産過程)におけるエネルギー消費が比較的小さい。

ビットコインと比べると、PeerCoin はよりシンプルな方法で新たなコインを生成することが可能だ。ビットコインは「マイニング」と呼ばれるプロセスによって生成される。具体的には、マイナー(通貨生産者)は計算パズルのロックを解除するため、特定のソフトウェアを用いたマイニングプロセスを通じてビットコインを獲得する。つまり、データブロックのロックを解くことによって一定量のビットコインを報酬として受け取るわけだ。これに用いられるコンピュータは、このマイニングと並行して、世界中で進行中のビットコイン・トランザクションの検証作業も常時行う。今日では高度に構成されたカスタムコンピュータのみがマイニング報酬を受け取っているのが実情だが、世界各地のマイナーたちは今よりさらに強力なマイニングギアを作るために日々競い合っている。これに対し、PeerCoin の生成メカニズムは、最終的にはこのマイニングのプロセスそのものを無くすことを目指している。

Sunny King 氏は、ビットコインをさらに普及させるにあたっての最大の課題は「エネルギー効率の悪さ」だと考えている。

それに対してPeerCoinの設計コンセプトは、長期におけるエネルギー消費の最適化という視点に基づいています。ただ単にリソースを節約するだけでなく、決済プロセスにおいては、競合する仮想通貨よりもコスト優位性が高いという強みもあります。

TechNode が入手した内部書簡で King 氏はこう述べている。

実際のところ PeerCoin は、PoS と PoW を同時採用したハイブリッドコインだ。一方 PrimeCoin の方は、PoW を採用しながらも、ソースコードとインプリメンテーションの大部分をオープンシェアしている。この2つの仮想通貨の設計は、長期的なエネルギー効率という視点に立った新コンセプトに基づいていると言ってよい。

Sunny King 氏は仮想通貨とその関連技術開発に関わる以外にも、安定性のある公正かつ自由な仮想通貨マーケットをいかにして維持するかというテーマにも取り組んでいる。King氏は過去に、自分たちは自由な市場の原則を支持していると述べており、リバータリアンの立場に近いと言えるかもしれない。しかし、だからと言って政府の統治に直接反対を表明しているわけではない。

人々に無理やり何かをさせるという発想よりも、選択の自由を与える方が良いと思います。数ある経済学理論の中では、私は古典経済学とオーストリア学派にもっとも共感します。

King 氏は TechNode が入手したメモの中でそう述べている。

King 氏のグループはさらに、仮想通貨にもある一定の道徳的視点が必要だと考えている。人々にとっては複数の選択肢がある方が好ましい。しかし、そこに立ちはだかる最大の課題は、新たな仮想通貨とバーチャルコミュニティが登場したときに、それがどのように国民の目に映るのか?という点だ。そこではKing氏は「良心」を強調した。

確かにここは自由市場です。しかし、自由な競争に勝つためには、自分自身を鏡に映して省みることが大事です。

【via Technode】 @technodechina

【原文】

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