Tencent(騰訊)、映画・VR制作会社Skydance Mediaに出資

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archangel
Skydance Interactive の VR ゲームデビュー作「Archangel」.
Image Credit: Skydance

映画「Terminator」シリーズからバーチャルリアリティ(VR)ゲーム「Archangel」の制作まで手掛けるハリウッドのエンターテイメントスタジオ Skydance Media が、Tencent Holdings(騰訊控股) から出資を受けることが明らかになった。出資額は明らかにされていない。

Skydance Media は2010年、Oracle 設立者 Larry Ellison 氏の息子、David Ellison 氏によって設立された。その後、「Mission: Impossible – Rogue Nation」、「Terminator Genisys」、「World War Z」、「Star Trek Into Darkness」などの長編映画を制作し、興行収入は50億米ドルを超える。

そして2017年、同社は Skydance Interactive と共に、VR に特化したゲーム事業の進出を開始した。筆者は最近、Skydance Interactive のエグゼクティブバイスプレジデント Chris Hewish 氏に VR 事業に打って出た経緯についてインタビューを行っていた。

Skydance の CEO である David Ellison 氏は声明で次のように語った。

中国市場では、Tencent は世界的展開や世界的地位において類を見ないものです。そのような企業と戦略的提携を結べることは大変嬉しく、光栄です。Skydance は2010年の事業開始以来、素晴らしい成長を遂げてきました。弊社の次なる段階は、事業拡大のためにエンターテイメントの方向性に関するビジョンを共有できる企業と提携することであり、非常に興奮しています。

この出資は幅広い戦略的提携の一部である。この戦略的提携により、プロジェクトレベルで連携をするためのグローバルプラットフォームが提供され、Skydance は Tencent が有する高度な専門知識にアクセスでき、アジア市場で自社ゲームをさらに展開させることが可能となった。

Tencent は今後、Skydance 制作の映画に共同出資し、中国国内への売り込み、配給、宣伝を行っていく予定だ。また、この提携でテレビ、インタラクティブ、VR など他のメディア戦略に関連するコラボレーションも促進されるという。

Tencent の最高戦略責任者(CSO)である James Mitchell 氏は声明で次のように語った。

Skydance は成功するエンターテイメントフランチャイズ、特に中国で大人気のアクション系や SF 系のジャンルを中心に育成しています。この提携で Skydance の海外進出に弾みがつき、全メディア、そしてテレビ番組制作へと拡大していくことを信じています。そして、弊社 Tencent に中国の消費者と共有できる魅力的なコンテンツが届けられることを期待しています。

Skydance はこれまで映画、テレビ、アニメ、ゲームでエンターテイメントを作り上げてきた。現在、「Mission: Impossible(主演:Tom Cruise、監督:Christopher McQuarrie)」の新作、「Gemini Man(主演:Will Smith、監督:Ang Lee)」、「Terminator(プロデューサー:James Cameron、監督:Tim Miller)」の続編、アニメ映画「Luck(脚本:Jonathan Aibel・ Glenn Berger、監督:Alessandro Carloni)」、アニメ映画「Split(脚本:Linda Woolverton 監督:Vicky Jenson )」を制作中だ。

Skydance Interactive では現在、約70名のスタッフが在籍している。全員が「Archange(巨大ロボアクションゲーム)」、VR 版「The Walking Dead」といった VR ゲーム制作に注力している。

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

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