East Ventures、SMDV(Sinar Mas Digital Ventures)、YJ Capital が共同で「EV Growth」という VC を設立することとなった。その理由の一つには、シリーズ B ラウンドの資金調達を行う地元スタートアップが少ないことが挙げられる。
East Ventures の創業者でマネージングパートナーの Willson Cuaca 氏は今日(原文掲載日:3月22日)、メディアの前で、EV Growth が設立されたことによって、インドネシアのスタートアップはシリーズ B ラウンドの資金調達をするために国外に出る必要はなくなるだろう、と述べた。
シリーズ B ラウンドなどの資金調達をしようとする地元スタートアップがいる一方で、それができない状況がある。EV Growth は東南アジア市場に対してオープンですが、特にインドネシアにフォーカスしている。
EV Growth をローンチするにあたり、East Ventures、YJ Capital、SMDV の代表らは、2017年9月から会合を積み重ねてきた。彼らが持つビジョンやミッションが似ていることもあり、結果的に EV Growth が設立されることとなった。
YJ Capital としても、これまで出資するスタートアップを見出すのに苦慮してきた。現地パートナーとともに我々の目標を達成する上で、良好なトラックレコードを持つ East Ventures や SMDV とコラボレーションすることに決めた。
EV Growth のフォーカスは、グロースステージやポストレベニューに入ったスタートアップだ。EV Growth を通じて、East Ventures、SMDV、Yahoo Japan が持つ資金、ネットワーク、経験をスタートアップに活用してもらうことができる。
我々 Yahoo Japan は、インターネットサービス、C2C マーケットプレイス、オンライン銀行、クレジットカードサービス、モバイル決済サービスの分野で経験がある。スタートアップが活用できる資金調達の経験を提供するだけではない。(YJ Capital CEO 堀新一郎氏)
スタートアップへの出資
EV Growth は2018年第2四半期に活動を開始し、1億5,000万米ドルの資金調達を目指す。これまでに、East Ventures、YJ Capital、SMDV の3社から出資が約束されている金額は1億米ドルだ。
EV Growth では今後、East Ventures とは異なるアプローチでスタートアップに資金を供給する。EV Growth は East Ventures の既存投資先だけでなく、インドネシアのすべてのスタートアップにオープンな機会を提供していく。(Cuaca 氏)
EV Growth は最初の出資段階では、一社あたり500万ドル以上の初期投資額から投資が開始される見込みだ。目標とされる投資先スタートアップは、20から30社だ。
スタートアップ経営者との契約は10年間で、市場の状況にもよるが、前半の5年間は投資、後半の5年間は回収に充てられる。(堀氏)
EV Growth の現在のフォーカスは、待望されるスタートアップを探し出すことだ。SMDV のマネージングパートナー Roderick Purwana 氏は、EV Growth から資金調達する可能性があるスタートアップが既にいるものの、その名は公表できないと述べた。
SMDV シニアアドバイザーの Franky O. Widjaja 氏は、次のように述べた。
EV Growth の目標に沿って、East Ventures、SMDV、YJ Capital の各社が、インターネットのスタートアップ資本を増強するだけの経験と投資を提供する。
【via DailySocial】 @DailySocial
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