AIパーソナライズ学習のatama plusがシードで5億円調達、2週間受講でセンター得点率が50%向上もーー3カ月で導入は100教室超える

by Takeshi Hirano Takeshi Hirano on 2018.3.26

atama plus代表取締役の稲田大輔氏

AI(人工知能)によるパーソナライズ教育サービスを提供するatama plusは3月26日、シードラウンドでの資金調達を公表した。DCMベンチャーズを引受先とする第三者割当増資によるもので、調達した資金は約5億円。外部からの資金調達は初回で、払込日や出資による株式の比率など詳細は非公開。

atama plusの創業は2017年4月。AIによる教育プログラム「atama+」を開発。学生の得意、苦手、目標、過去の状況を診断し、パーソナライズされた教材をひとりひとりに対して提供する。これを講義、演習、復習のルーティーンワークに乗せて学習することで基礎学力の習得に必要な時間を半減させることを狙う。

atama+/Image Credit : atama plus

学習塾などに導入するB2Bモデルで、生徒は基本的に個人最適化された教材を自習するスタイルになる。同社代表取締役の稲田大輔氏によると開始3カ月で100教室ほどの導入が進んでおり、大手教育サービスを提供するZ会エデュースや学研塾ホールディングス、駿台教育センターなどの事業者がテストフェーズとしてこの教材を採用しているということだった。

教材の特徴として生徒の「つまづき」に注目している点が挙げられる。例えば特定の定理や法則を学習する際にその内容を分解し、それぞれの習熟度を確認する。特に不得手な分野が特定されたらその箇所まで戻って集中的に学習することで、従来かかっていた学習時間を短縮することに成功している。

稲田氏の説明では、学生にこのプログラムを2週間、毎日1時間ほど取り組んでもらった結果、センター試験(模試)の結果が平均して50%ほど改善したそうだ。

atama+/Image Credit : atama plus

さらに不明点のみを自主学習するスタイルを採用しているため、学習塾などで指導にあたる講師の役割も変化する。従来ティーチング(教材習得)とコーチング(学習指導)の両方に取り組まなければならなかったが、atama+がティーチング箇所を担当するので、講師は学習指導に専念ができるようになる。また教材は常に生徒の習熟状況を講師に共有して不明箇所を持った生徒を可視化してくれるため、効率的な指導が可能になる。

稲田氏の話では、こうして基礎学力習得にかかる時間を半減させ、より社会で生きる力、例えばディスカッションだったり自分で考える能力を伸ばすための学習に時間を回すことができれば、とサービス立ち上げの背景を語っていた。

同社は今回調達した資金で開発を中心に人員を強化し、さらなる学習指導塾への導入拡大を目指す。

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