m-flo☆Taku Takahashi氏、アソビシステム中川氏、アイスタイル吉松氏が語る、メディアとエンターテイメントのゆくえ #bdashcamp

by Masaru IKEDA Masaru IKEDA on 2018.3.16

左から:モデレータの宮澤弦氏(ヤフー 上級執行役員 メディアグループ長)、☆Taku Takahashi 氏(m-flo、block.fm)、中川悠介氏(アソビシステム代表取締役)、吉松徹郎氏(アイスタイル代表取締役)
Image credit: Masaru Ikeda

本稿は、福岡で開催中の B Dash Camp 2018 Spring in Fukuoka の取材の一部だ。

B Dash Camp 1日目の最終セッションは、変化のスピードが特に速い分野の一つである、メディアとエンターテイメントについてだ。ショウビズやコミュニティビジネスを代表する3人が、この分野の将来の可能性について議論した。

1987年にユニットを結成した m-flo のメンバーであり、日本を代表する DJ 兼音楽プロデューサーでもある ☆Taku Takahashi氏 は、2011年にインターネット放送局「block.fm」を立ち上げるなど、エンターテイメントビジネスにおいても黎明期からオンライン/オフライン融合の可能性を模索し始めた先駆け的存在だ。

☆Taku Takahashi 氏(m-flo、block.fm)
Image credit: Masaru Ikeda

block.fm では、平日のライブ放送を含め3チャンネルのストリーミング放送が実施されており、日本や世界のトップカルチャーを紹介するほか、有名 DJ・モデル・文化人・クリエイターなどらが番組づくりに参加している。大手飲料メーカー、映画会社、スポーツメーカーなどと組んでフェスイベントや DJ イベントを開催するなど、新たな商機を見出しつつ、新世代に活躍の場をもたらしている点でも興味深い。

きゃりーぱみゅぱみゅなど有名アーティストを数多く抱える、アソビシステム代表取締役の中川悠介氏は、☆Taku 氏と彼の活動について、次のように語った。

曲が作れる DJ とかが増えてきた中で、彼らに活躍する場が無かった。若いコたちが音楽を広げていくというのは、すごく意味のあることだなぁと思っていた。(音楽ストリーミングの)再生数が多いだけでは食べていけない時代に、新しいメディアと組むとか、活躍の場を変えていくということは、すごく大事だと思う。(中川氏)

ただ、block.fm には賞賛の声がある一方で、生みの親である ☆Taku 氏はそれでは満足していない。

なんだかんだで1ヶ月に30本近い番組を作り続けてきた結果、ノウハウが溜まってきた。(通常のラジオに比べて)一桁少ない金額でいいものが作れるものの、いいものを作っているだけではダメで、もっとリーチを増やさないと。ブーストしたいなか、資金調達したいなと思うようになった。(☆Taku 氏)

☆Taku 氏と中川悠介氏に共通していたのは、そんな芸能界やショウビズから、新たに革新的な可能性を見出すために、今回の B Dash Camp のような自分たちと異種の業界の人たちと積極的に交わる必要がある、というものだった。そのヒントは、B Dash Camp のセッション合間のネットワーキングや、☆Taku 氏が DJ を務めたアフターパーティーなどの端々にも隠れていたのかもしれない。

中川悠介氏(アソビシステム代表取締役)
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これまでテレビ局やラジオ局が電波やチャンネルといったプラットフォームを用意し、そこへ芸能プロダクションがアーティストというコンテンツを供出するという形で成立していたショウビズ業界だが、このビジネススキームも変化しつつあるのだ、と中川氏は言う。

アソビシステムのような芸能事務所もあれば、インスタグラマーを集めているような事務所もある。自分たちが稼ぐモデルも変わっていくんだろうな、と思っている。今や変化が激しすぎて、(芸能事務所も)今やどことどう組んで良いのか分からなくなってきている。

そんな中でコンテンツを持っている自分たちが、プラットフォームを自ら作っていく必要があるんだろうな。プラットフォーム側に立っていくことが、これからの芸能界の未来なんだろうな、と思うようになってきた。(中川氏)

メディアの一番の強みは、人の心を動かし、それが世の中に大きな変化の波を作り出せること。例えば、アソビシステムでは所属アーティスト全員のフォロワーを足すと600万人に達し、アーティストはコンテンツであるとともに、人の心や世の中に変化の波を作り出せるメディアとしての力を持ち始めているのだという。

吉松徹郎氏(アイスタイル代表取締役)
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@cosme という日本を代表するコミュニティを作った吉松徹郎氏は、彼の会社アイスタイル(東証:3660)がテーマとする化粧品や美容と、ショウビジネスの間には取り扱うコンテンツの違いがあるものの、ファンビジネスと言う点で共通項が多いと指摘した。そんな中で、メジャーレーベルとインディーレーベルの関係性と同じく、コスメブランドにおいても、大手化粧品メーカーなどとは対照的に、ロングテール的なアプローチで、自ら化粧品のブティックメーカーを作ったり探したりするユーザが増えてきているのだという。

音楽であれ、化粧品であれ、いいもの(自分が気に入るもの)とである機会が増えてきている。(中略)20数年前は、その手段がメディアしかなかった。今は出会えたら、その先でいろんなビジネスができる。(吉松氏)

インターネットやソーシャルメディアの普及が意味するのは、個のエンパワーメントだ。☆Taku 氏は、そんな力のある個が多く眠っている日本には大きな可能性があると確信していて、彼らをさらにエンパワーするための既成概念を超えたマッチングや、より業界を面白くするための努力が必要だろうと語った。

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