B Dash Camp Spring 2018 in 福岡のPitch Arena、薬局・薬剤師向け電子薬歴クラウド「Musubi」提供のKAKEHASHIが優勝 #bdashcamp

by Masaru IKEDA Masaru IKEDA on 2018.3.16

本稿は、福岡で開催中の B Dash Camp 2018 Spring in Fukuoka の取材の一部だ。

福岡で開催中のスタートアップ・カンファレンス「B Dash Camp 2018 Spring in Fukuoka」のピッチコンペティション「Pitch Arena」には書類審査を通過した18社のスタートアップが予選に登壇、このうち6社がファイナリストに選ばれた。決勝では、薬局・薬剤師向け電子薬歴クラウド「Musubi」を提供するKAKEHASHIが優勝した。

Pitch Arena ファイナルラウンドの審査員を務めたのは、

  • 朝倉祐介氏(シニフィアン)
  • 福島良典氏(Gunosy)
  • 木村新司氏(DAS Capital)
  • 國光宏尚氏(gumi)
  • 塩田元規氏(アカツキ)

……の5人の皆さん。本稿では、ファイナリストの顔ぶれとピッチの様子をランダウンしてみたい。

【優勝】【Caster Biz Special Award 受賞】Musubi by KAKEHASHI

KAKEHASHI が提供する「Musubi」は、薬局や薬剤師向けの電子薬歴クラウドだ。コンビニより数が多いと言われる薬局は全国に6万店舗。薬局において重い業務は、患者毎に薬歴を記入する業務だ。平均して患者40人に対しての薬歴記入の作業は2時間要するとされるが、Musubi を導入することで15分間にまで(8分の1)圧縮できるという。

患者は薬局に来局し、薬剤師は処方箋に基づき調剤を行う。この後、薬剤師は患者に服薬指導を行うが、Musubi ではこの服薬指導をタブレット端末を使って行い、薬剤師によるボタン選択の操作だけで進めるだけで薬歴が記録が書けてしまう。サービス開始から4ヶ月で、全国の薬局6万店舗の11%に相当する7,000店舗から問い合わせを得ている。将来、遠隔服薬指導が解禁された後には、薬のデリバリサービスの提供も視野に入れている。

【Special Award 受賞】スマホ保険 by justinCase

justinCase は、保険数理コンサル大手 Milliman 出身でアクチュアリー業務に従事してきた畑加寿也氏(現 CEO)らを中心に、2016年に設立されたインシュアテック・スタートアップだ。現在準備を進めている「スマホ保険」は、スマートフォンユーザ向けの故障時の修理代負担保険サービスだ。AI アルゴリズムを利用してユーザの行動パターンを解析、各ユーザ毎にリスク評価することで最適な保険料でのサービス提供を実現する。

スマホ保険は、シェアリングエコノミーの概念を保険に応用した「P2P 保険」に分類され、友達同士や同じリスクに対する保険に興味のある集団(プール)で保険料の拠出を行い、このプールから保険金が支払われる仕組みを採用している。これまでに、500 Startups Japan や青柳直樹氏らからシード資金を調達している

HERP by HERP

HERP が提供する「HERP」は、人材採用業務おける多くの事務作業を自動化するプラットフォーム。求人票の作成、候補者情報作成、選考結果の連絡、社内への連絡などを自動一元化する。通常、採用アシスタントを確保することで対応していた業務を自動化することで、採用人件費を75%以上削減する。これまでに500社が事前登録している。

人材採用が進化しないのは、媒体別、エージェント別でプラットフォームが閉じてしまっているからと考える同社は、HERP を複数の媒体やエージェントと連携できるオープンな採用マーケティング SaaS にしていくという。将来的には、マーケティングチャネル別の投資対効果予測、求人票の AB テスト自動化、書類選考の自動化などの機能提供も計画している。

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ラボナビ by Inner Resource

研究部門での購買においては、不正防止や最適化のためのルールが設定されていることが多い。相見積をとって複数業者からの納入価格を比較、それを複数名で内容確認し共有、さらに発注まで、一連のプロセスの中で手書きで購買管理することが求められる。一部、東京大学などでは「UTokyo 試薬サイト」にような購買管理システムが導入されているものの、独自システムであり運用コストが高く、ユーザにも使いにくいという欠点が残る。

Inner Resource の開発した「ラボナビ」は、業界のフローに則って、買管理から発注までを一気通貫で行える汎用的に利用可能なクラウドサービスだ。導入先では業務フローが効率化され、納入業者への見積依頼数が従来の3分の1になり、購入金額が平均8%ダウンしたという。ANRI から支援を受けている。

ロジクラ by NewRevo

NewRevo の「ロジクラ」は、54兆円に上る中小企業の過剰在庫の問題の解決を支援するプラットフォームだ。企業における発注担当者は、勘や経験で発注を行なっていることが多く、これが過剰在庫を生み出している。ロジクラでは、景気動向、天気、競合情報、破損率などをもとに需要予測を行い、データドリブンな発注環境を提供する。

国内には在庫管理から需要予測までを一気通貫で提供するサービスがまだ存在しておらず、ロジクラはこの点で優位性を誇っている。これまでに60社以上から問い合わせを受けており、5年後に5,000社の獲得、国内過剰在庫の30%削減を目標に、規模に応じて年間60万円からの料金で提供する。将来的には、ユーザ同士が過剰在庫/在庫不足を売買できるマーケットプレイス機能、在庫を担保にしたレンディング機能を提供したいとしている。

Open Network Lab の Seed Accelerator Program 第15期に採択され、昨年12月、プレシリーズ A ラウンドでジェネシア・ベンチャーズから5,000万円を調達している。

Yumerium by Subdream Studios

Subdream Studios が提供する Yumerium は、ブロックチェーンを使うことで、ゲームのプレイ、レビュー、シェアを通じてリワードを稼ぐことができるプラットフォームだ。トークエコノミーの概念をゲームのプレイヤーやコミュニティにまで広げることにより、当該タイトルの人気獲得とともに、ゲームメーカーのみならず、ゲームプレーヤー・インフルエンサーまでもがメリットを享受できるエコシステムを作る。

当面は自社タイトル + ネットワークでサービスを広げ、2019年以降はサードパーティーのタイトル扱開始、その後は、クラウドファンディングプラットフォームに育てていきたいとしている。これまでにシードラウンドで、ジェネシアベンチャーズ、DeNA、Cognitive Investment、HTC などから160万米ドルを調達している。

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