クレジットスコアリング大手Equifaxのデータ流出被害拡大を受け、Bloomのブロックチェーン対応クレジットアプリが記録的な登録数を達成

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Bloom-screenshot

ブロックチェーン対応クレジットスコアアプリの Bloom は昨日(3月1日)、記録的な登録数を達成した。昨年にクレジットスコアリング大手の Equifax が大規模なデータ流出事件を起こしたが、その被害が拡大したという発表を受けてのことだった。Equifax は木曜(3月1日)、当初予想を240万人超上回るデータ流出被害のあったことを明らかにした。これにより被害者の総数は1億4,790万人となった。そのため、多くの人が Bloom を安全な代替先と見なしているようだ。

Bloom はイーサリアム対応の分散型アプリ(Dapp)で、ブロックチェーンが提供するプライバシーと匿名化により、個人データに関しては高い安全性が約束される。Equifax の発表をきっかけとして Bloom は昨日(3月1日)多くの関心を集め、サイトが一時的にダウンしてしまうほどであった。

bloom-traffic
(上)Bloom の30日間サイトトラフィック.

そして、この高い関心が収まる気配はまだない。共同設立者のRyan Faber 氏は VentureBeat にこう語った。

本日の Dapp 登録数は昨日の水準を超えました。でもまだ午後3時20分です。

同社の昨日(3月1日)の Dapp 登録数は、平均的な登録率を1,250%上回った。約3,500という登録総数は、ブロックチェーンのエコシステムがまだ生まれて間もないことからすれば、非ブロックチェーンのアプリで目にする水準と比較するとそれほど多くない。それでも、このアプリはローンチしてまだ2ヶ月しか経っていない。

Faber 氏は次のように述べた。

ブロックチェーン技術はまだ新しいので、Dapp を利用するユーザにとって、まだいくらか技術的な摩擦があります。今はウォレットのメタマスクを保有し、この新興技術がどのように動作するかをよく把握しなくてはいけません。2018年末までには、当社は最大の Dapp になれると信じています。

Bloom のプロトコルに参加する登録者数でみても増加している。現在、トークンホルダー、レンダー、データアテスター、学術系の支援者、熱烈な支持者など5万人を超えるコミュニティがあるとしている。

Bloom では、既存通貨とデジタル通貨のレンダーが、銀行口座もしくは既存の手段でクレジットスコアを持つことのできない世界中の人々、さらには自身の金融データを安全にしておきたい人々と協力することができる。アメリカにいる多くの消費者にとって、自身のクレジットスコア全般に対する統制ができるという考え方は斬新なものだ。

Bloom のプロトコルには主に3つの要素がある。BloomID、BloomIQ、BloomScore だ。BloomID によりユーザは、独立的なサードパーティの主体が公式に保証のできる世界的な ID を作ることができる。BloomIQ は、BloomID ユーザの現在および過去の債務を報告、追跡する。情報は IPFS で暗号化、貯蔵される。そして BloomScore とは、その人がどれくらい債務の支払いをしそうかを示すスコアである。

同社では、10社ほどのレンディングパートナーがこれまでに登録をしているが、融資はまだ実施されていないと Faber 氏は話している。

当社はまだフェーズ1の段階にいますので融資はまだですが、今年中には提供されるでしょう。

Bloom は12月、4,000万米ドル超の BloomTokens(BLT)を販売し、1月にはアプリをローンチした。サンフランシスコ、ニューヨーク、オーランド、ジブラルタルに拠点を構えている。

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

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