レーザー技術で空気中の微粒子をひとつひとつカウント、空気品質を監視するIoTデバイス「Laser Egg」

by e27 e27 on 2018.3.13

Laser_Egg.png

人口の92%は不健康な空気を吸い、1日に1万7,280人が大気汚染で死ぬということを知っているだろうか。

少々大げさに聞こえるかもしれないが、マラリアとエイズと交通事故で死ぬ人数の合計より多くの人が大気汚染で死ぬというのは事実である。悪い空気を吸うことで毎年数百万の生命が失われている。

インドや中国の都市はこの影響を最も受けており、アジアは深刻な状況だ。上海や北京、デリー、バンガロール、そしてムンバイのような都市では汚染された大気によって数千人が死んだり慢性疾患になったりする。それぞれの政府はこの問題を食い止めようと多数の方策をとっているが、あまり成果は上がらずさらに悪化を続けている。いくつかの研究によればバンガロールとデリーは2030年までに人が住めない土地になるとされ、状況は緊迫の度を増している。

恒久的な解決策は現実的ではないが、周囲の空気質についてタイムリーかつ定期的に情報を更新することで、環境に関してしっかりした判断を下し改善することができるかもしれない。

北京に本社がある IoT を用いたヘルスケアのスタートアップ Kaiterra Global は、この目標達成のために一役買っている。同社は消費者およびビジネスや工業用途に向けて、空気中の幅広い汚染物質を計測するエアクオリティモニターを開発している。これらの機器によってユーザは周囲の空気の質をよりよく理解し、また汚染データを絶え間なくクラウドに送ることができる。送られたデータは処理され、公的な観測局や衛星、その他の情報源からのデータとまとめられ、屋外の空気質マップが作成される。

Kaiterra Global の共同設立者で CEO の Liam Bates 氏は e27に対しこのように語った。

私たちの目標は世界規模で屋外の空気の質を改善することです。そして深刻な大気汚染を抱えるインドがその場所になるのは必然的なことです。

2014年に設立された Kaiterra の製品は汚染物質がどのように作られどのように動くかを視覚的に追跡でき、汚染源を具体的に特定しようとするものである。この情報は汚染源に対して措置を講じ、減少させることにも使うことができる。同社の製品である Laser Egg シリーズはユーザが自宅の空気質についてよりよく理解する手助けとなるものである。現在は完全なモニタリングソリューションを提供できる新製品のシリーズに取り組んでいる。

Laser Egg は高精度で微粒子状物質(PM2.5)を検出するスマートエアクオリティモニターです。目には見えなくとも有害なものはあります。ほこりや PM2.5を含む煙やその他の粒子は絶えず周囲や自宅の空気に影響を与えています。周囲の環境を改善するためにきちんと判断できるよう、Laser Egg は即座にかつ正確に空気中の物質を教えてくれます。(Bates 氏)

スイス生まれの Bates 氏は Travel Channel China や Discovery Channel に多くのテレビ番組を持ち、インドネシアのジャングルからカザフスタンの草原まで、伝統的なライフスタイルと変わりつつある文化を調査している。

Kaiterra_Founder_Liam_Bates
Kaiterra 共同設立者兼 CEO Liam Bates 氏

Laser Egg は作動させるとレーザーを基にした光を放射して空気中の粒子をひとつひとつカウントし、計測結果に基づいて PM2.5濃度を算出する。これにより、0.1秒ごとに算出された高精度の測定値で、すばやく計測することができる。

私たちは空気について真剣に考えています。Laser Egg は自宅をしっかり守ることができるよう慎重にテストを実施してきました。ずっと高価な政府の観測装置が示す値からプラスマイナス10%の範囲内で粒子濃度と AQI 値を測定できます。(Bates 氏)

Laser Egg の独特な特徴のひとつは、自宅であっても移動中でも、使い勝手や操作のためにKaiterra アプリとペアリングすることができるという点である。タップするだけで自宅や地方の空気質の値を見ることができる。このアプリでは分ごと、時間ごともしくは日ごとの過去のグラフを見ることができ、より賢明な判断を下す手助けとなる。

同氏は次のように説明した。

Laser Egg は Apple の Homekit テクノロジーをサポートしており、自宅にある他のスマート家電と安全に連携させることができます。空気が汚れたらいつ空気清浄機をつければいいのか、空気が乾燥したらいつ加湿器をつければいいのか、そういう心配をする必要はもうありません。Laser Egg は自宅を守るため、心の平穏のために、つながり合ったエコシステムを可能にします。

Laser Egg を支える技術はレーザーを基にした光の放射であり、これによって空気中の極めて小さな微粒子状物質を検出できると Bates 氏は述べた。Laser Egg が高精度で測定できる PM2.5は空気中を漂う2.5マイクロメートル以下の粒子である。

参考までに、人間の髪の毛1本が直径50マイクロメートルです。このような微細粒子を測定するにはレーザー技術の完成と効率的なアルゴリズムの調和が必要ですが、これによってユーザが環境に関して判断を下す際に使える情報を正確に提供できるようになりました。

インドにおいて Kaiterra は流通業者とリセラーの広い国内ネットワークを通じて活動している。コアチームは開発と上記ネットワークの維持に集中し、一方で社内マーケティングチームを通じてデジタルリーチを推進している。Bates 氏によるとインドでは空気質への意識は低いが年々急速に高まってきているという。意識を高める運動は優先順位の上位に挙げられる。

同氏はこう付け加えた。

過去数年を通じてインドは Kaiterra にとって大きな市場でした。ですのでここしばらくの間、現地の顧客によりよいサービスを提供できるように、そしてまた現地での調査も行えるように、出張所を持ちたいと考えていました。新たなオフィスはインドの顧客へ迅速で高品質なサービスを提供できると私たちは自信を持っています。インドにおける空気質の教育をお手伝いする絶好の機会にもなります。

屋外の空気質監視とマップ作成プロジェクトのため、同社はハーバード大学の教員が設立した研究グループ EPoD と提携した。同社はより大きなネットワーク構築のため、より広範囲にリーチするために、空気の品質に関するコミュニティの人々や政府とコンスタントに話をしていると Bates 氏は語る。

Kaiterra_Siri_Apple_HomeKit.png

Kaiterra は B2C と B2B の両方のソリューションを持っているが、B2B が同社のビジネスの大部分を占めている。主なターゲットは学校、病院、オフィスビル、そして商業用スペースである。

Bates 氏は次のように述べた。

消費者向けの2つの製品、Laser Egg 2と Laser Egg 2+はどちらもインド市場にぴったりの製品です。特に Laser Egg 2+はインドの家庭で大きな注目を集めている総揮発性有機化合物(TVOC)の値を示すエアクオリティモニターであり、現在のところインド市場の同カテゴリーでは唯一のものです。

私たちの製品は14ヶ国で売られており、多くのプレイヤーが市場に参加してきても信用を構築する助けとなっています。また、今ではインドにサービスとカスタマーケアのチームもあるため、トラブルシューティングや修理に関して身近に助けになるチームがいると安心していただくことができます。

これまでアジアやヨーロッパ、アメリカといった範囲の投資家から2ラウンドの投資を受けてきた Kaiterra は、近い将来ベトナムやタイおよびその他の東南アジア市場へと拡大しようとしている。

同氏はこう締めくくった。

インドと中国の市場の主な違いは意識の高さです。空気がどのくらい健康に有害か、人々がそれを理解し気付くことになればすぐにエアクオリティモニターやマスク、空気清浄機といったライフスタイルを受け入れます。誰しもが家族にはいつまでも健康でいてほしいものなのです。

【via e27】 @E27co

【原文】

ニュースレターの購読について

毎日掲載される記事の更新情報やイベントに関する情報をお届けします!

----------[AD]----------