WeWork、SEOとマーケティング・インテリジェンスのプラットフォーム「Conductor」を買収

by Paul Sawers Paul Sawers on 2018.3.15

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共有ワークスペース大手の WeWorkConductor を買収した。Conductor はオンラインの検索データを分析し、人々のニーズに基づいた企業のコンテンツ作成を促進するマーケティングサービス企業だ。取引の条件は公開されていない。

2006年にニューヨークで設立された Conductor は数多くのツールを提供している。その一つは、マーケターがマーケティング用コンテンツを作成する際、事前に購買層について情報を集めるために使える Conductor Searchlight だ。このツールでは、例としてクレジットカードについての情報を得たいとき顧客はどのような検索語句を使うかといったことなどが分かる。例えば銀行はこの種の知識を持っていると、新たな顧客を掴むためのオンラインマーケティングをより上手く行うことができる。Conductor の他のツールとしては、データを利用し、マーケターに簡単な英語でアドバイスを行う Insight Stream がある。

2010年設立の WeWork は、北アメリカ、南アメリカ、ヨーロッパ、アジアの20ヶ所以上で共用ワークスペースを提供している。同社はこれまでに約70億米ドルを調達しており、企業価値は現在200億米ドル以上、世界有数の高評価スタートアップだ。6ヶ月前にはソフトバンクにより44億米ドルもの巨額な投資を受けている。

なぜ Conductor なのか?

WeWork に潤沢な資金があることは明白だが、同社はなぜ名高い SEO マーケティング企業である Conductor に投資するのだろうか。WeWork は2016年以来 Conductor のサービスを利用しており、Conductor のサービス内容を知っている。しかしそれ以上に、WeWork は数千ものスタートアップや企業のワークスペースとして利用されているため、今回の買収で、WeWork は Conductor のサービスを直に使って、スタートアップや企業のオンラインプレゼンス向上を促進できるようになる。これはワークスペースの家主から与えられるある種の付加価値サービスと考えればよい。

WeWork はブログに以下のように投稿した。

弊社が新たなサービスをお客様に提供する際には、弊社自身のビジネスの成功を助けてくれた物事に目を向けることがよくあります。新たなアプローチやプラットフォーム、サービスが、急速に成長する弊社のグローバルビジネスに一役買ったというなら、そうした知恵を私たちのメンバーさらにはメンバーを超えて共有したいと考えています。

WeWork はこれまでに7件の買収を行ってきた。最後のものは、11月に行われたオフライン交流プラットフォーム Meetup の買収である。

このような戦略的買収が WeWork のバリュープロポジションへの鍵だと思われる。同社は「仕事用デスクを貸します」という趣旨の共有ワークスペースではなく、「あなたのビジネスの成功をお手伝いします」という趣旨の多機能会社として認知されたい考えだ。そしてまた今回の買収は、WeWork のワークスペースを借りる企業をさらに増やすことにもつながりそうだ。

WeWork はこう述べている。

Conductor のおかげで、求められているものから判断して新たに WeWork のメンバーになってくれるかもしれないという潜在的な WeWork メンバーにリーチしやすくなり、その結果弊社のデジタルマーケティングとオンラインプレゼンスの向上も促進されました。弊社の取り組み方を個々の地域に適合したものにする上でも Conductor は役立ってくれています。Conductor のプラットフォームによって弊社ビジネスの成長は促進されました。そして Conductor が皆様のビジネス成長を促進できる規模に拡大するよう、Conductor を支援したいと思います。WeWork と Conductor が力を合わせれば、大企業のデジタルプレゼンスの拡大、デジタルコンテンツによる顧客価値の獲得を促進することができます。

ただし、Conductor は買収されるからといって消滅するわけではない。WeWork によると、Conductor は独立した会社として操業を続け、共同設立者で CEO の Seth Besmertnik 氏は現職を続行しつつ、WeWork の社長で CFO の Artie Minson 氏に直属することになる。

Conductor のおかげで、ワークスペースを求めている潜在的な WeWork 会員にリーチしやすくなりました。あらゆる規模の企業に弊社が提供しているサービスやアメニティについて周知する上でも Conductor は役立ってくれています。(Minson 氏)

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

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