動物医療関連サービスのZpeer、獣医師によるペット飼い主向け商品レビューポータル「Vet’s Eye(ベッツアイ)」をローンチ

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ペット動物や畜産動物に携わる獣医師、製薬会社向け動物医療関連サービスを提供する Zpeer は30日、獣医師によるペット飼い主向け商品レビューボータル「Vet’s Eye(ベッツアイ)」をローンチした。30日から東京ビッグサイトで開催される第8回「Interpets(インターペット)」に出展される。

Zpeer は2013年6月に設立。2013年11月から、獣医師同士のコミュニケーションや、獣医師と動物医療関連企業などを結ぶコンテンツを提供する獣医師向けコミュニティサイト「Vetpeer(ベットピア)」を運営している。〝動物版のエムスリー〟と呼んでもよいだろう。

Vetpeer は日本でペットに携わる獣医師(畜産関係ではない、街の動物病院の獣医師など)の約6割に当たる約8,000名に利用されており、動物医療関連企業向けに獣医師への市場調査や商品プロモーションの機能を提供することでマネタイズしている。

今回新たに提供される Vet’s Eye は、情報をリーチするユーザ層を消費者(ペット飼い主)にまで広げるものだ。ペット関連商品を獣医師に評価してもらう「獣医師評価サービス」と、飼い主が普段疑問に感じていることを獣医師に答えてもらった「100 オピニオン」の2つのコンテンツで構成される。ビジネスモデルは Vetpeer と同様に、動物医療関連企業向けのマーケティング支援でマネタイズする。

ペット関連商品の分野は、アフィリエイト広告なども多いため正しい情報にたどりつくのが難しく、また、ロングテールな市場であるため、メーカーにとっても飼い主に効率よく情報を届ける手段が限られる。Vet’s Eye では獣医師による評価という形で情報の付加価値をもたせることで、商品メーカーにとっても飼い主にとっても効果的な情報チャネルの確保が可能になる。メーカーに、Vet’s Eye に評価情報が掲載されている旨を示したシールを商品パッケージ貼付してもらうことで、Vet’s Eye へのユーザ流入を図る。

Zpeer の事業は既に黒字化しており、これまでに外部からの資金調達はしていないが、獣医師向けの Vetpeer については世界のペット関連商品市場の3割のシェアを持つアメリカへの進出を計画しており、事業計画次第で投資家からの調達を検討したいとしている。アメリカのこの分野では Veterinary Information Network というサイトが競合になりうるが、ユーザエクスペリエンスやビジネスモデルの点で Vetpeer に優位性があり、同社では世界中の獣医師に使ってもらえるサービスに育てたいとしている。

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