自動運転車向けに地図データシステムを開発するMapillary、1500万ドルを調達し開発加速へ

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上:Mapillary Vistas Datasetの画像

スウェーデンに拠点を置くMapillaryは12日、自動運転車向けの独立したマッピングデータシステムの開発を加速するために、新たに資金調達をしたことを発表した。

Mapillaryは、ストリートレベルの画像データベースを作成し、自社のコンピュータビジョンテクノロジーを使って、それらの画像に含まれるデータを分析している。非常に大きな取り組みだが、既にフォルクスワーゲングループや地図サービスのHEREといったパートナー企業が既にそのデータを利用している。

今回の1500万ドルの資金調達ラウンドは、BMW i Venturesによって主導され、Samsung Catalyst FundとNavInfo、また以前から投資している Atomico や Sequoia Capital も参加した。

BMW i Venturesのマネージングパートナー、Uwe Higgen氏は次のようにコメントしている。

「様々なプレイヤー間での共有プラットフォームとしても機能する、ストリートレベルの画像や地図データを提供する独立したサービスへのニーズは高まっています。データ共有は、正確な地図と安全な自動運転車の開発のためには不可欠です。Mapillaryは、すばらしい進捗を遂げており、スケーラブルな形で誰もが地図をアップデートすることを可能にするテクノロジーを開発しました」

同社はスウェーデンのマルメを拠点にし、オーストリアのグラーツにも研究開発施設を置いている。Mapillaryは、アプリをダウンロードして、自分のスマートフォンでストリートレベルの写真を撮影するユーザーから画像をクラウドソーシングするというプラットフォームだ。画像はその後、Mapillaryのシステムに共有され、そのシステム上でコンピュータビジョンによって画像が物体とデータへと分解されていく。

こうしたデータは、自動運転車を開発する企業にとって重要性が増している。

新しい投資家たちは、地図データの提供とそれをHDと通常の地図に統合する過程において、多大な経験と知見を付与するだろう。Mpillaryの共同創業者・CEOの Jan Erik Solem 氏は、それによって自動車への統合も強化できるだろうとコメントしている。

Solem氏は次のように述べている。

「世界はまだ、自動運転の表面をかすっているにすぎません。異なるシステムや地図間でも機能するコラボレーティブなプラットフォームへの需要は、将来的に道路を走る自動運転車が増えるにつれて、堅実に伸びるはずです。

それこそまさに、私たちが2013年にスタートしてから開発を続けてきたプラットフォームです。私たちの投資家の、自動車産業と地図データ分配の両方のエリアでの専門知識は、今後数年にわたってMapillaryの世界での可能性を実現するのに力になってくれるでしょう」

【via VentureBeat】 @VentureBeat
【原文】

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