Tencent(騰訊)、スマートスピーカー「Tingting(听听)」を発売へ——ボイスコマンドでWeChat(微信)へのメッセージ投稿も可能に

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Tencent(騰訊)が発売予定の AI スマートスピーカー「Tingting(听听)」
Image credit: 36Kr(36気)

Tencent(騰訊)は、ボイスコマンドで WeChat(微信)メッセージを投稿できるなど、Tencent ファミリーの機能を持ったスマートスピーカーをローンチする見込みであると、36Kr(36気)が伝えている。この市場の他社スピーカーと異なり、バッテリー内蔵で持ち運びできる仕様となる見込み。正式な発売時期は未定だが、アプリはすでに Apple のアプリストアに公開されている

Tencent は TechNode(動点科技)に対し、このスピーカーが社内試験中であるものの、発売日や機能についての詳細を共有できる段階にはないと回答した。

Tencent(騰訊)が発売予定の AI スマートスピーカー「Tingting(听听)」
Image credit: 36Kr(36気)

スマートスピーカー「Tingting(听听、「聞きます」の意味)」は、Tencent Smart Innovation Unit(騰訊智能創新業務部)からリリースされる、最初の AI スマートホームプロダクトだ。36Kr の写真からは、他社のスマートスピーカーに似た形状が明らかになっている。内蔵バッテリーが備わっているため、この市場の他社スピーカーよりも持ち運びしやすい可能性はあるが、特にキラー機能は Tencent のエコシステムとの連携だ。このスピーカーの OS が何かは明らかになっていないが、WeChat に直接メッセージを投稿できると報道されている。

Tencent は、Tencent Cloud(騰訊雲)を使った AI パーソナルアシスタント「Xiaowei(小微)」で音声認識の経験が豊富であり、この技術を裁判所にも提供している。昨年春、同社は AI アプリケーションを加速するため、AI リサーチ部門の責任者に Yu Dong(俞棟)氏を任命した。Yu 氏は約20年間にわたり、マイクロソフトで音声認識を開発してきた人物だ。

36Kr によれば、Tingting は6つのマイクを備えており、発生された音声が人からのものか録音かを聞き分け、ノイズ抑制の機能も持っている。予定より約6ヶ月遅れて発売される見込みだ。Tencent 社長の Martin Lau(劉熾平)氏は、ブルームバーグとのインタビューの中で、このスピーカーが昨年8月か9月にリリースされるとしていた。

この市場では Alibaba(阿里巴巴)、Xiaomi(小米)、Baidu(百度)が競合となるが、いずれもアメリカ企業に遅れをとっている状態。Alexa 機能を搭載した Echo シリーズを擁する Amazon は、世界最大のスピーカーブランドとなっている。

【via Technode】 @technodechina

【原文】

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