Voicera、AIノートテイカーのWrappupを買収——iOSやAndroidデバイスを使った議事録の作成を支援

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Voicera は本日(4月18日)、会議アシスタントの Eva を Android や iOS のスマホやタブレットで使える AI ノートテイカーアプリに拡張するため、Wrappup を買収したと発表した。Voicera は、Microsoft Ventures、Cisco Ventures、Salesforce Ventures、GV(旧 Google Ventures)といったエンタープライズや AI 関連の有名企業から2,000万米ドルを調達した

取引の金銭条件は明らかにされていない。

Cisco と Microsoft の両社は昨年、Spark AssistantCortana を職場やミーティングルームに持ち込む計画を発表している。多くの G Suite の顧客や Alexa も同じように職場に進出しているところ、職場やミーティングルームにアシスタント製品を導入したいテック企業に Google Assistant も加わるかもしれない。Google Cloud、AWS、Microsoft Cognitive Services では、トランスクリプションサービスも利用できる。

共同設立者の Omar Tawakol 氏が VentureBeat への電話インタビューで語ってくれたところによると、Voicera が Wrappup を買収したのは、電話会議サービスを使わない大多数の会議中にみられるユーザのニーズにより良く対応するためだという。本日(4月18日)まで、Voicera が利用できたのは電話会議を通してか、Skype、Zoom、Cisco の WebEx などのアプリだけだった。

Tawakol 氏はこう述べた。

5人のメンバーがいるオフィスで、全員が揃っていれば、会議のリンクは不要です。しかし、その会議がとても重要な場合は、ただアプリを開けばいいのです。

本日(4月18日)より Voicera は、iOS と Android のオペレーティングシステムで Wrappup のバックエンドに統合され、既存のサービスを実行する。そこでは会話分析とディープラーニングが組み合わされて、会議の録音から行動メニューやキーワードが引き出される。ユーザはその後、Wrappup で文字によるトランスクリプションを検索したり、会議音声で重要な瞬間を探ったりする。

Wrappup 買収の一環としてなされたアップデートにより、トランスクリプションから取得される会議での行動メニューの発見は自動化される見込み。

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Voicera が Wrappup を買収したのは、電話会議の利用を好む純粋な企業顧客だけでなく、録音内容を記録することに関心のあるすべての人にリーチするためでもある。

会議が終わると、Voicera はトランスクリプトを作成し、会議中になされた会話を要約する。会議後、記録から得られたインサイトは e メールや Voicera Slack ボットでシェアすることができる。Eva は会議中、行動メニューの記録といった仕事をするよう設定できるが、Wrappupとの統合により、こうした内容の発見は自動化される見込み。

Voicera では、アプリ上やカレンダーで利用できるようにすることで、Eva は会議アシスタントにとって最も重要な2ヶ所の場でアシストする立場が得られると考えている。

Tawakol 氏は次のように述べた。

2つを組み合わせることで、アプリを使った会議への第一歩をとても簡単にしました。だからもう、会議リンクなど気にする必要はありません。カレンダーに密着していることを活用して、さらに定着させていきます。

Wrappup チームメンバーの1人はアメリカに異動し、メンローパークにあるカリフォルニアオフィスで Voicera と協働することになっている。残りの8人は、ドバイとウクライナに引き続き勤務する予定。

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

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