〝ダイビング版Airbnb〟のDeepblu、スキューバダイバーと世界中のダイビングショップを結びつける

by e27 e27 on 2018.5.29

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Deepblu チーム と設立者兼 CEO James Tsuei 氏(右から3番目)

2011年、スキューバダイビング愛好家の James Tsuei 氏は休暇を取り、オープンウォーターダイバーのライセンスを取得することにした。この初級ライセンスがあれば監督者をつけずにレクリエーショナルダイビングを楽しむことができるのだ。しかしインターネットで最適な目的地とダイビングオペレーターを探す時間や、助言を求めてダイビングのフォーラムにいくつも書き込みをする時間を含めて、旅の計画を立てて決定するまで丸1ヶ月もかかった。

Tsuei 氏は e27にこう語る。

インターネットにはスキューバダイビング旅行の計画のための一元化された情報源がありませんでしたし、ダイビング関係の予約には詳細を明確にするために長い e メールのやり取りが必要でした。ここにビジネスチャンスがあると思い、ダイビング旅行の計画と予約に関する問題を解決することを目指す Deepblu の設立につながりました。

いくつかの見積もりでは、現在600万人から800万人のアクティブダイバー(年に3回以上ダイビングに行く人)がいて、ダイビング旅行は大きな投資対象となっている。ダイバーは平均して1,000米ドルを道具やライセンスに費やし、さらに大きな額をダイビングショップ(トレーニングやツアーを提供するプロのダイバーが営むビジネス)や交通費、宿泊費に支出する。しかしながらダイビングに関する情報(目的地やダイビングオペレーターの質など)は、ダイバーが旅の計画を立てる上で手助けとなるような中心的な場を持たず、インターネット上に散らばっている。

2015年に設立され台北に本社を置く Deepblu は一元化されたプラットフォーム上でダイバーにリソースを提供している。ダイバーがダイビングの記録や写真を他の愛好家とシェアできるソーシャルネットワークに加え、同社は Bluetooth 対応の COSMIQ というダイビングコンピュータも提供している。腕時計のような形のデバイス COSMIQ で、ダイバーはいつ減圧停止をする必要があるのかというような重要な情報を追跡し計算することができる。

同氏は次のように説明する。

COSMIQ デバイスを通じてダイバーはダイビング体験を保存し記録することができます。また、クラウドに保存される自分自身の Deepblu プロフィールに、大切なダイビングの思い出をすべて保存することもできます。さらに Deepblu 上に地点タグをつけたソーシャルメディアの投稿を行うことでダイビングの冒険をシェアすることも可能です。

ソーシャルネットワークプラットフォーム上のディスカッショングループでは、ダイバーが質問をしたり意見を交換したりもできる。

最近、同社はインタラクティブなダイビング旅行の予約と計画のツール Planet Deepblu をロールアウトした。

Planet Deepblu はマーケットプレイスです。ダイビングショップはプラットフォーム上にサービスを掲載することができ、ダイバーは直接ダイビングショップのオーナーとチャットすることができます。自分だけの体験を作り上げることができるのです。弊社はこれを「Airbnb のダイビング版」と位置付けています。

同氏はそう付け加えた。

COSMIQ
COSMIQ デバイス

Tsuei 氏によると、Planet Deepblu によってユーザは世界中の無数のダイビングスポットを調べることができるという。このプラットフォームはダイビングスポットについてユーザが制作した数十万件を超えるコンテンツ(UGC)を蓄積しており、そこには世界中の1万ヶ所以上のダイビングスポットをカバーするダイビングのデータ、ダイビングスポットのレビュー、写真、ビデオが含まれ、ユーザにシェアされている。

同氏はこのように説明する。

Planet Deepblu には、スキューバダイバーがダイビングオペレーターを見つけて直接予約できるようにするためのダイビング体験談がすでに500件以上あります。ダイバーはダイビングオペレーターと直接コンタクトを取り、プラットフォーム内のメッセージ機能を通じて、より詳細なサービス内容を聞いたり予約を入れたりすることができるのです。

現時点では北米市場に注力しているが、同社は Planet Deepblu を急いでスケールし、世界でももっとも素晴らしいダイビングスポットを擁する東南アジアやアジア太平洋地域をカバーしていきたい考えだ。

Tsuei 氏によると、ニッチであるスキューバダイビング市場はかなりの経済規模があるという。2017年に世界中でレクリエーショナルダイビングとシュノーケリングに費やされた総額は250~300億米ドルほどであった。平均的なダイバーが旅費(交通費と宿泊費および食費)以外で支出する最も大きなものはダイビング体験であり、全体のおよそ30%に上る。ここが Planet Deepblu のビジネスが注力している部分である。

今のところ Planet Deepblu は無料で利用できるプラットフォームである。将来的に成熟した暁には、予約手続きから手数料を取るコミッションモデルへと軸足を移すつもりだ。また、シュノーケリングなど他のマリンスポーツへも進出することでより幅広いユーザへ拡大し、さらなる利益を得ることも計画している。

Deepblu は最近 Silverlink Capital から390万米ドルを調達し、これにより COSMIQ を市場へと送り出し Deepblu のソーシャルプラットフォームを築くことができた。今は2回目のプレシリーズ A の最中であり、Planet Deepblu の開発そしてサービスを次のステージへと引き上げるために戦略的投資家を探している。

現時点ではアメリカのユーザが Deepblu のユーザベースの大部分を占めており、2番目は中国のユーザである。

スキューバダイビングの予約においては、Deepblu は PADI と競合している。しかし PADI とは違い、Deepblu は高価で限られた船上体験を提供するだけではなく、レックダイビングやシャークダイビング、ケーブダイビングや身体障害者向けのダイビングまで、あらゆる種類のダイビング体験を提供しているという。

中国や東南アジアのような新興市場では、スキューバダイビングは若いビジネスパーソンの間では流行の最先端のスポーツであり、世界を探検する素晴らしい方法として捉えられています。弊社はこの流行の波に乗ってプラットフォームを成長させたいと望んでいます。

同氏はそう締めくくった。

【via e27】 @E27co

【原文】

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