ご近所同士で犯罪を監視する「Neighbors」、Amazonが10億ドルで買収したホームセキュリティのRingが発表

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イメージ:Neighbors App

Amazonによる10億ドルによる買収から2カ月、スマート・ドアベルとセキュリティカメラを開発するRingは、Amazon傘下となって初めてのプロダクトを発表した。AndroidiOSで利用できる新たなスタンドアロンのNeighborsアプリは、従来からRingのモバイルアプリにあったNeighborhoods機能をベースに開発された。

Ringは専用のNeighborsアプリを公開することで、ご近所同士の「見張り番」に近いようなコミュニティづくりが生まれることを期待しているようだ。

具体的にはNeighborsを通じてローカル犯罪や安全に関する情報にアクセスしたり、Ringのセキュリティカメラの所有者が共有するビデオを表示したり、ソーシャルネットワークと同様にテキストベースのメッセージを共有したりすることができる。

イメージ:Neighbors App

しかし、警察や公的な執行機関がNeighborsにサインアップしてプラットフォーム上でデータを共有することができるため、完全にピアツーピアのコミュニティというわけではない。

イメージ:Neighbors App

過熱するスマートホーム市場

スマートホーム市場はホームセキュリティが主要な戦場になっており、その過熱度は増すばかりだ。10月にはサンフランシスコに拠点を置くAugust Homeがスウェーデンのロック業界の巨人であるAssa Abloyに買収されている。Amazonが家庭内配送サービスである「Key and Cloud Cam」を発表した直後の出来事だ。

Amazonは今年になってRingを買収していたことを発表し、4月に買収が完了した際にはRingカメラの価格を値下げしている。GoogleのNestもまた、総合ホームセキュリティシステムに取り組んでいる。

Ringの提供するNeighborsコミュニティに参加するには、まずアプリをダウンロードして自分が参加したい特定の地域を選択することから始まる。それによって設定した地域の犯罪や安全性について公的機関の執行情報や、隣人からのアラートを受け取ることができるようになる。

Ringは2016年にロサンゼルス市警と提携し、一部地域の家庭の10%に同社製のビデオドアベルを設置した。同社はこの種のパートナーシップがコミュニティの成長に不可欠であると考えている。もし公的な執行機関がRingのようなサービスに積極的に関わっているとすれば、ライバルのサービスよりもこちらを選ぶ傾向が強まるかもしれない。

Ring創業者のJamie Siminoff氏は「過去数年間でご近所の隣人、Ringチーム、そして公的な執行機関が協力すると、より安全なコミュニティを作り出すことができると証明できた」とこれまでの実績を語る。

「Neighborsは、これらのグループ間のリアルタイム通信を促進する一方、隣人のプライバシを第一に維持することを目的としています。無料のNeighborsアプリを使用してあらゆる隣人にセキュリティを導入することで、犯罪に目を光らせ、コミュニティに何か発生した際には警告を受け取ることができるようになるでしょう」。

【原文】

【via VentureBeat】 @VentureBeat

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