元ペロリの有川氏率いるHotspringがチャットの旅行相談窓口「ズボラ旅 by こころから」をローンチ、行き先が必須でない旅行プラン提供

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同社代表取締役の有川鴻哉氏

Hotspringは5月22日、チャット版旅行相談窓口「ズボラ旅 by こころから」のローンチを発表した。

同サービスは、LINEを使ったチャット形式の旅行相談窓口だ。行き先や予定が決まっていなくても、出発地を伝えるだけで旅行プランを提案してもらえる。相談後にプランが決まれば、旅行に必要な宿泊予約なども同社が請け負う。リリース時点では、国内の宿泊旅行のみがサービス対象だ。β版では日本人の平均旅行単価に近く、2万円くらいの利用が多かった。

旅行領域のサービスに参入した理由について、同社代表取締役の有川氏は下記のように話してくれた。

「とにかく旅行は行くまでのハードルが高く、決めることが多いんです。誰とどこに行くか、その場所にいったら何をするか、どの宿を予約するかなどの過程で結局行かなくなったりしてしまうケースもあります。その考えたり、調整する手間の部分をなくし、とにかく何も考えず、失敗しない旅行に行けたら、と考えました」(有川氏)

同社の設立は2017年5月。代表の有川氏はMERYを立ち上げたペロリの創業メンバーである。2017年11月にはシードラウンドでTLM、ANRIおよびエンジェル投資家複数名から、融資を含めた総額7000万円を調達

宿泊予約のサービスをローンチした後、ズボラ旅 by こころからのβ版を開発。β版の運用で満足度データやプラン例などのノウハウが溜まった段階で、今回の正式ローンチに至った。

「タイミング的にも面白く、宿泊予約などを周りのプレイヤーが15年以上やっているので動きの少ない領域でした。その中で、海外サービスが1〜2年で参入をはじめたりと動きはじめている中なので非常に面白い領域だと感じています。

さらにユーザーの行動的にも行き先が決まっていないとネットでは調べられず、窓口に行くがかなりの時間待つといった”検索できないユーザーのニーズ”が存在するので旅行代理店をインターネットに置き換える部分は可能なのではと考えました」(有川氏)

現在はLINEやInstagramからユーザーが流入しているということだ。同サービスのハッシュタグは3万5000件にのぼる。

マネタイズに関しては、ユーザーの相談だけであれば費用が発生せず、何らかの予約が発生した時点で手数料が発生する。相談だけになってしまうのではないかという点に関しては、「β版などの運営から20%程度予約されるので採算は合う」想定ということだ。現時点ではチャットボットなどではなく、安心して相談してもらうために人力で実施する。

今後は海外の旅行や研修旅行など、大口の予約にも対応していく予定だ。アプリも開発している。最後に、チームのエグジットを経験し、なぜ起業家として新たなスタートを切ったのか有川氏に聞いてみた。

「エンジェルなどをしていた時期もありましたが、やっぱり自分でやりたくなるんですよね。19歳からスタートアップ業界に入って、7〜8年になりますがやっと自分でのスタートです。考えることも多いですし、油断するとサービスに使う時間が減ったりしますが、この状況が本当に楽しいです」(有川氏)

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