元CAVの白川智樹氏、Apricot Venturesをローンチ——渋谷でシェアオフィスも運営、7億円規模の1号ファンドからは3社への出資が明らかに

by Masaru IKEDA Masaru IKEDA on 2018.6.11

アプリコット・ベンチャーズ 代表取締役 白川智樹氏
Image credit: Apricot Ventures

今年3月末で10年間にわたり務めたサイバーエージェント・ベンチャーズ(CAV)でヴァイスプレジデントの職を退任、自身のファンドの組成に取り組んでいた白川智樹氏から新たなニュースだ。白川氏はアプリコット・ベンチャーズを設立し、先ごろ、その1号ファンド「Apricot Venture Fund」の組成を完了した。

ファンドの規模は約7億円で、LP はインキュベイトファンド、ミスルトウ、東急不動産と、名称非開示の事業会社1社に加え、個人投資家2名。最終的には10億円規模のファンドに成長させたいとしている。投資先へのワンショットのサイズは数千万円程度で、シード期のスタートアップが対象だ。スタートアップの事業バーティカルは問わない。

あわせて、アプリコット・ベンチャーズは Apricot Venture Fund からスタートアップ3社への出資を実行したことを明らかにした。出資先は、無人コンビニの 600 と飲食業界マーケティングの favy、残る1社はステルスモードであるため非開示となっている。なお、600 と favy の両社共 CAV から以前出資を受けている。

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シェアオフィス「GUILD SHIBUYA」
Image credit: Apricot Ventures

また、アプリコット・ベンチャーズはファンドの運用とあわせて、渋谷・並木橋周辺にシェアオフィス「GUILD SHIBUYA」をオープンさせ、出資先スタートアップなどが入居していることも明らかにした。出資先スタートアップには、UI デザイナーのわりえもん氏、プロリクルーターの河合聡一郎氏など業界第一人者の協力を得てメンタリング機会を提供するほか、潜在起業家が集うコミュニティ運営を含め、総合的な創業支援の提供を目指すとしている。

以前はスタートアップから大手企業を訪ねて行っていたのが、最近では、大手企業の方からスタートアップと関わりたいというところから増えてきた。IT 大手が本社や拠点を渋谷周辺に置くようになったのも、その傾向の表れだろう。

そういうこともあり、渋谷にシェアオフィスを置くのが重要だと思ったので、その点については、わがままを言わせてもらった。今、大手企業に在籍している人たちも、起業という選択肢を考えたときに彼らを応援したい。ふらっと遊びに来てもらうにも、渋谷という場所がいいと思った。(白川氏)

favy CEO の高梨巧氏と、アプリコット・ベンチャーズの白川智樹氏
Image credit: Apricot Ventures

これはアプリコット・ベンチャーズの投資先に限った話ではないだろうが、以前に比べると、少し前のスタートアップの創業者の中には、社会人を経て事業経験のある人たちが創業するケースが増えてきた。完成度の高い事業が出来上がっていれば、ネット系・非ネット系にかかわらず大手事業会社が買収する体制が整って来たことも影響しているのだろう。

CAV を出て自らファンドを設立したり、ファンドのパートナーに就いたりしたケースは白川氏が初めてではない。かつて CAV の代表を務めた田島聡一氏は2017年12月にジェネシア・ベンチャーズを設立しファンドを組成、また、佐藤真希子氏は2016年1月に iSGS インベストメントワークスにマネージングディレクターとして参加している。

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