オンライン描画SaaS「Cacoo(カクー)」がUI/UXを完全リニューアル——ローンチから9年を経て、ユーザ300万人の約9割が海外から利用

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福岡に本社を置く SaaS 企業ヌーラボは28日、旗艦プロダクト「Cacoo(カクー)」のユーザインターフェイスをフルリニューアルした。今回の大幅リニューアルは2009年のサービスローンチ以来のもので、ユーザからのフィードバックに基づいて、機能や操作性が大幅に改善されることが期待される。

主な変更点は次の通り。

  • ダッシュボードとエディターがモダンで洗練されたデザインへ
  • コメント機能が一新、チームメンバーへのフィードバックが容易に
  • スタイルの調整など作図がよりスピーディに行えるように
  • 作業内容の自動保存で集中して作図ができるように
  • アイデアを共有できるプレゼンテーションモードがより使いやすく美しく表示されるように

ヌーラボは福岡の本社のほか、東京・ニューヨーク・台湾・シンガポールに拠点を持つが、今回のリニューアルは、デザインに強いとされるニューヨークのオフィスと国内のオフィスが中心となり、UX リサーチャーと UX デザイナーが1年以上かけてコンセプト設計やリサーチを行った上での結果だという。

Cacoo のこれまでの成長を紐解いてみると、サービスローンチから2年目を迎えた2011年に20万人、2012年に50万人、2015年に150万人と順調に推移してきた。今回のリニューアルを受けて、ヌーラボは Cacoo のユーザ数が300万人に達したことを明らかにしており、しかも日本企業においては珍しいことだが、海外からの利用が86%以上に達しているのだという。

ヌーラボは今月、Cacoo に加え、同社が運営するプロジェクト管理・コラボレーションツール「Backlog」(国内ユーザ中心、ユーザ数78万人)やチャットツール「Typetalk」(2016年3月時点のユーザ数は1.2万人だが、直近の値は非公表)とを横断利用できるヌーラボアカウントという SSO(Single Sign-On)のしくみを導入した。ヌーラボアカウントは2016年に機能リリースされていたが、今月実施された本格導入でユーザ管理機能が完全マイグレーションされ、ユーザはヌーラボの複数サービスを一気通貫で利用できるようになった。

ヌーラボでは最近、オンラインのみならずオフラインでも活動を活発化させており、4月には東南アジアでのユーザコミュミニティ醸成を目的として、シンガポールに「NuSpace(ヌースペース)」をオープンさせている。

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