WeWork競合のKnotelがベルリンのワークスペース Ahoy!Berlin を買収、欧州進出を加速か

by Yuki Sato Yuki Sato on 2018.6.25

ベルリンのテックフェスティバルTOAに登壇したKnotelのCEOのAmol Sarva氏(著者撮影)

先週21日、WeWorkの競合でもあり、フレキシブルなオフィススペースの提供をしているKnotelは、ベルリンでワークスペースを運営するAhoy!Berlinを買収したことを発表した。

Knotelは2015年12月にニューヨークで創業した若いスタートアップだが、今年の4月に不動産事業を行うNewmark Groupが主導したシリーズBラウンドで資金調達した7000万ドルを含めて、これまでにすでに1億ドル近くを調達してきた。

今年の4月の時点で、ニューヨーク、サンフランシスコ、ロンドンの45のオフィルビルと契約を結んできた。ベルリンは、ロンドンに続いて欧州では2つ目の進出先だ。

KnotelのCEOのAmol Sarva氏は、「多くのイノベーティブなCEOたちがベルリンに本社を置いてきました。彼らは、野心を達成するために多くのアジャイルなオフィスをもっています」とベルリンを評価する。

一方、今回Knotelに加わることになったAhoy!Berlinは、2012年にNikita Roshkow氏とNikolas Woischnik氏が立ち上げたコワーキングスペース・ワークスペースで、元々はTechBerlinという起業家コミュニティからスタートした。Woischnik氏はベルリンで草の根で盛り上がっていったスタートアップシーンの中心的な人物で、先週ベルリンで開催されていた同市最大級のテックフェスティバルTech Open Airも創業している。

上:Ahoy!Berlinの受付階(2016年、著者撮影)

Ahoy!Berlinは、フリーランサーをターゲットにしたオープンスペースや小規模のスタートアップ向けのプライベートオフィスのほかに、ダイムラーが運営するイノベーションハブであるFleetboard Innovation Hubや大手スーパーのEdeka傘下にあるオンラインフードデリバリーサービスのBringmeisterなどが大きなスペースを利用しており、WeWorkなどのコワーキングスペースに比べると、比較的大きなサイズのオフィスが入っているのが特徴的だ。

Knotelもまた、競合のWeWorkがフリーランサーや小規模のチームをターゲットにしているのに比べて、より大きな規模の会社をターゲットにしており、各企業ごとのアイデンティティやカルチャーを家具やスペースデザインに反映させたオフィスづくりを強みとうたっている。その点、Ahoy!Berlinのこれまでのワークスペース運営とも戦略が重なる部分がある。

ベルリンではスタートアップスペース、コワーキングスペースがここ数年で急激に増加中だ。2014年にオープンした「イノベーターコミュニティ」のFactory Berlinも昨年末にクロイツベルクに大きなキャンパスを新設したばかりだ。WeWorkや競合でイスラエル発のMindspaceなど、ベルリンのワークスペースの領域は、その他のスタートアップ都市と同様に競争が加熱している。今回の買収のような統合が今後進むことも予想される。

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