シンガポールの新興通信企業MyRepublic、近日実施されるIPOに先立ち6,000万米ドルを資金調達

by Tech in Asia Tech in Asia on 2018.6.14

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MyRepublic CEO Malcolm Rodrigues 氏
Photo credit: MyRepublic

電気通信関連のスタートアップ MyRepublic が、低価格で信頼性のあるインターネット接続サービスを携え、東南アジアの電話通信業界に参戦した。

シンガポールに本社を置く同社は本日(6月5日)、6,000万米ドルの資金を新たに獲得したことを明らかにした。これで資金調達の合計額は、1億5,000万米ドルとなった。

新たに調達した資金は、今後18~24ヶ月以内に行われる香港証券取引所での新規株式公開(IPO)に向けての準備金、そして東南アジアでのさらなる事業拡大のために使われる。また、同社独自の企業向けクラウドシステム「TelcoTech(受注、ネットワーク管理、顧客向け請求書の発行を含むサービスや運営を自動化するプラットフォーム)」の開発も、これを機にスピードアップさせたい狙いだ。

このシステムにより、MyRepublic は管理する一元化プラットフォームを通じ、サービスと製品を前面に出すことが可能となる。それは、パートナーの物的インフラに接続していようが、自社でインフラを立ち上げていようが(例えば、インドネシアでやっているように)有効だ。

MyRepublic のインターネットサービスは現在、シンガポール、インドネシア、オーストラリア、ニュージーランドで利用できる。そして昨年、シンガポールの電話会社 Starhub と提携を組み、MVNO 事業に参入し、モバイル通話サービスを開始すると発表。ユーザに同サービスを提供するため、ネットワークは Starhub の既存インフラを活用する。

MyRepublic の製品はまだ一般向けにローンチされていないが、MNO の周波数オークションに敗北する以前から同社のモバイル製品に興味を示していた顧客らの非公開グループに対しては、複数のサービスを提供するという。

この MVNO サービスの提供は、現地の電話会社 M1のインフラを借りて通話・データプランを販売するモバイルサービスプロバイダー Circles.Life と類似している。

発展する通信会社の中で一歩先へ進む

市場調査会社 IDC で IoT・電気通信部門(アジア太平洋地域)のアソシエイトバイスプレジデントを務める Hugh Ujhazy 氏は、次のように指摘した。

MVNO モデルはすでに確立されており、成功を収めるために価格やサービス面の優位性に頼っている状態です。インターネットサービスプロバイダ(ISP)からモバイル事業者へと成長するのは、(MyRepublic にとって)自然の成り行きです。

しかし、このテクノロジーに資金を投入している国内事業者よりも有利な立場を維持し続けることが今後の課題となってくる。

Ujhazy 氏は Tech in Asia に対し次のように語った。

価格設定で差別化を図れば、この市場分野において有利に働くでしょう。現地の電話会社はカスタマーエクスペリエンスの改善に向けて、投資の必要性を認識しているほか、信頼度向上や顧客ロイヤルティに関するメトリクスの改善に尽力しています。また、Singtel、Telstra、Optus、Spark のような企業は、例外なくバックエンドプラットフォームにお金を費やし、コア事業である固定およびモバイルネットワークを仮想化しているのです。

IPO に目を向ける MyRepublic だが、既存ネットワークへの依存が今後問題となる可能性がある。

Ujhazy 氏は次のように付け加えた。

長期にわたって成長するには、TelcoTech プラットフォームは差別化されたサービス、改善されたカスタマーエクスペリエンス、そしてより透明性の高いネットワークを提供していく必要があります。

しかし、今は現地の通信業者の間でデジタル化が進んでいる。MyRepublic のような企業が先手を打って、幸先の良いスタートを維持することができるのだろうか?

これに対し、同社はアジア太平洋地域における他の市場に、携帯電話サービスを含む様々な新製品を販売する計画を打ち出しているという。

先述の MyRepublic による資金調達は、昨年11月に告知していたシリーズ C ラウンドの一部である。資金はアジアのキャピタルマーケッツグループ CLSA の投資部門 CLSA Capital Partners と、シンガポールのファミリーオフィス Kamet Capital Partners から調達した。

11月、同社はシンガポール知的財産庁(IPOS)と未公開株式投資会社 Makara Capital で編成された Makara Innovation Fund から、5,180万米ドルを獲得した。このファンドは「強い知的財産」を持った企業をターゲットとしており、 IPOS の事業部門が MyRepublic の知的財産を高く評価した後、資金を提供した。

【via Tech in Asia】 @techinasia

【原文】

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