シンガポールのWeInvest、シリーズAで1,200万米ドルを調達——銀行や金融サービス向けに、デジタルアドバイザリープラットフォームを提供

by Tech in Asia Tech in Asia on 2018.6.6

TrackWealth
Image credit: WeInvest

長年にわたって資産管理は旧式な分野であったと WeInvest の CEO である Bhaskar Prabhakara 氏は言う。

同氏は Tech in Asia にこう語る。

投資や資産管理の煩雑さは、この10年から15年の間、一切軽減されてきませんでした。利用可能なツールはいまだに古風なものです。誰に声をかけるべきかを知っているかどうかによって、エクスペリエンスには違いが生まれていました。

そのため同氏は2015年に、銀行やブローカー、アセットマネージャー、金融アドバイザー向けのデジタルアドバイザリープラットフォームを提供する WeInvest を立ち上げた。シンガポールを拠点とするこのスタートアップはこれらの専門家がクライアントとエンゲージし、投資の計画を立ててそれをモニターし、ポートフォリオのパフォーマンスを分析できる一連のツールを開発している。そして同社はこのツールを運用し、単なる販売業者というよりはパートナーになろうとしている。

本日(5月24日)WeInvest はシリーズ A ラウンドで1,200万米ドルを調達したと発表した。資金の大部分は、ロンドン拠点で同社の少数株を取得した国際的な資産運用会社 Schroders からもたらされた。金融業界で重要なポジションを占めるエンジェル投資家らもこのラウンドに参加した。

デジタル化した財産

アセットマネージャーや金融アドバイザーおよびその顧客は、ますますオンラインのツールに目を向けるようになってきている。Ernst & Young の2016年の調査によると、裕福なクライアントの多くはアドバイスを受けるチャネルはデジタルを好み、ロボアドバイザー商品にも慣れているという。

高い純資産を持つ個人は主としてこういったツールを好み、70%以上がこれらのツールについて考慮しているという。

そのため大企業も注意を払っている。現に Schroders はロボアドバイザーのスタートアップを最初に支援した企業の1つだ。4年前、同社はロンドンを拠点とするデジタル資産アドバイザリー Nutmeg の3,200万米ドルのラウンドに参加した

Tryb Group の共同設立者であり CEO でもある Markus Gnirck 氏は、デジタルアドバイザリーのスタートアップは金融機関と提携することで、はるかに早くスケールできると考えている。

同氏は次のように指摘する。

WeInvest のような企業のユーザ中心のツールと、ライセンスやバックオフィスシステム、決済能力を持った金融機関の利点が合わされば、顧客に対して新時代の銀行業務という強力なエコシステムを提供することができます。

大企業は自身で技術を構築するか、さもなければ代わりに技術を構築してくれるスタートアップを買収することを好みそうなものだが、パートナーシップの方がより有望だと Gnirck 氏は考える。

様々なステークホルダーからのデータや顧客関係、そしてコアシステムを最も効率的な方法で利用できるネットワークシステムが未来を形作るのだと私は考えています。

サービスとしてのビジネスパートナー

シンガポールを拠点とする Bambu のようなスタートアップと同様に、WeInvest は SaaS モデルの様々な製品を提供している。Prabhakara 氏によると、WeInvest が他と違う点は同社がクライアントと一緒に実際に運用している点だという。

Prabhakara 氏はこのように述べている。

弊社が提供するのはエンドツーエンドのビジネスユニットです。弊社は通常、事業のトップもしくは財産の持ち主のトップ、もしくは CEO と共に、ほぼまったく新しくて今までよりはるかに効率的で利益を上げる可能性があるビジネスを相手の組織にどう付け加えるのかということに取り組んでいます。

同社はまた特注の投資戦略を構築するために十分な時間をかけている。Prabhakara 氏によれば、それは裕福な投資家や高い純資産を持つ個人にとって価値があるものだという。

さらに同社は「テーマのバスケット」と名付けた、一連のまとまった短期的投資を作ってきた。これはチョコレート菓子やコーヒー製品へのバスケット投資のように、特定のシナリオに注力するものだ。

Prabhakara 氏は以下のように主張する。

今日では、投資商品は関連付けにくいものになってしまいました。リレーションシップマネージャーは意味の分からない長い名前の商品を売ります。弊社が時間をかけたプロダクトイノベーションはそういった商品を、より使いやすく、より興味深く、そして関連付けやすいものにします。

現在同社はシンガポールの OCBC 銀行(PDF リンク)を含む5つのクライアントを持ち、シンガポール、香港、マレーシア、タイ、インド、インドネシア、そしてドバイでサービス展開している。Prabhakara 氏は今年中に10のクライアントと契約したい考えだ。

WeInvest は調達した資金を使い北アジアの新たな市場に進出し、また新商品をラインナップに加える予定。中規模サイズの銀行や小規模の金融プレイヤーを次のターゲットとしたい考えだ。

銀行や他のブローカーなら可能な資本支出をする余裕が潜在的にない、フリーの金融アドバイザーを弊社は探そうと思っています。

Prabhakara 氏はそう語った。

【via Tech in Asia】 @techinasia

【原文】

ニュースレターの購読について

毎日掲載される記事の更新情報やイベントに関する情報をお届けします!

----------[AD]----------