アジアのAI特化アクセラレータ「Zeroth.ai」がプログラム第3期を修了、8カ国10チームがピッチ——過去輩出チームの調達総額は3億円以上に

by Masaru IKEDA Masaru IKEDA on 2018.6.5

Image credit: Yat Siu, CEO of Outblaze

香港を拠点にアジア地域の AI スタートアップに特化したアクセラレーションプログラムを展開する Zeroth.ai は1日、第3期「Z03」の修了とあわせデモデイを開催し、卒業する8カ国出身10チームがピッチを披露した。イベントの冒頭、香港特別行政区の前金融長官 John Tsang 氏が次のようにあいさつした。

香港が持つ将来への道のりは、若い人々の賞賛の前に広がっていると心から思う。彼らに明るい未来を楽しむ機会を与えられるよう、世界最良の大学によって香港で育てられた人材が自由に活動できるようにしたい。

Zeroth のアクセラレーションプログラムに選ばれたスタートアップは、6% の株式拠出と引き換えに12万米ドルを受け取る。Zeroth は3ヶ月間にわたり、トレーニング、ガイダンス、オフィススペース、開発支援、投資家へのアクセスを提供する。参加チームは、Zeroth の戦略的投資家である Animoca Brands の複数のオフィスに活動拠点を得て、Animoca Brands が持つリソースや専門知識へのアクセスや、Outblaze などのパートナーへのアクセスも得ることができる。

Zeroth の設立者である Tak Lo 氏は、次のようにコメントしている。

本日卒業するスタートアップは、アジア、北米、ヨーロッパ、アフリカなどからやってきた、これまでで最も多様に満ちたチームだ。Zeroth が、明日の世界を形づくりつつある企業に貢献できることは喜ばしい。

我々が AI スタートアップに資金を供給し、彼らを加速させるという先進的にな仕事は、Sensetime や Alibaba から資金を投入された AI ラボの発表を始め、近年の発展でその価値が明らかになっている。この分野の拡大と、それがもたらすイノベーションを歓迎する。

Image credit: Yat Siu, CEO of Outblaze

今回卒業した10チームは次の通り。

  • Mathcognify(香港):仮想通貨のマイニングを最適化する、次世代アルゴリズム技術を開発。
  • Metrix(ロシア):デジタルコンテンツを顧客毎の動機や価値観に自動調整することで、デジタルプラットフォームの効率を上げる AI SaaS エンジンを開発。
  • Planto(香港):ミレニアル世代が貯金計画するのを支援する金融支援アプリを開発。
  • Scribe Intelligence(香港):金融と法律に特化して、さまざまな企業が音声コンテンツの価値を広げるのを支援する技術を開発。
  • Seoul Robotics(韓国):LIDAR センサーを活用した自動運転技術のためのソフトウェアを開発。
  • Tru Luv(カナダ):ゲームをしないモバイルユーザ28億人向けに穏やかながらも互いにつながれる環境づくりを目指して、リラクゼーション手法とニューロサイエンスの研究に基づいたインタラクティブな体験を開発。
  • Utu(ケニア):ユーザ同士が関係性と文脈的要因に基づいた信用プロフィールを作ることができる、機械学習型の信用エンジンを開発。ユーザ同士が互いに売買する、さまざまなマーケットプレイス事業の改善を支援。
  • Valareo(オランダ):仮想通貨による商品やサービス購入を一般化させる音声ハードウェアを開発。仮想通貨コマースを皆のものに。
  • Lily(ベトナム):東南アジアの健康インフラに特化して、女性の日常活動や健康状況を記録することで、女性の健康を予測できるプラットフォーム「Lily」を開発。
  • Fasal(インド):作物の収穫や品質を向上するための、人工知能を使ったソフトウェアプラットフォームを開発。
Image credit: Yat Siu, CEO of Outblaze

なお、2017年の Z01(第1期)卒業生の動向については、次の通り。

  • Impress.ai、120万米ドルのラウンドをクローズ(まもなく発表)
  • Mate Labs、50万米ドルのラウンドをクローズ
  • Aniwear、20万ドルのラウンドをクローズ
  • Botimize、H30 により買収

また、2018年の Z02(第2期)卒業生の動向については、次の通り。

第3期の修了とあわせ、Zeroth.ai では第4期「Z04」に参加を希望するスタートアップの募集を開始した。第4期で募集対象となる領域は、物流、サイバーセキュリティ、音声認識、自然言語処理、農業テック、医療テック、ロボティクスだ。

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