東京・日本橋で、AG/SUM(アグリテック・サミット)が開催——日米スペインのスタートアップ7社が、日経賞・みずほ賞を獲得【ゲスト寄稿】

by ゲストライター ゲストライター on 2018.7.3

本稿は、THE BRIDGE 英語版で翻訳・校正などを担当する “Tex” Pomeroy 氏の寄稿を翻訳したものです。オリジナルはこちら


AG/SUM ピッチラン参加者のみなさん
Image credit: “Tex” Pomeroy

AG/SUM 2018 は6月11日、江戸時代から薬祖神社のお膝元である東京・日本橋で開催された。AG/SUM の主要スポンサーでもある三井不動産が再開発するこの地域は、くすりミュージアムを併設する第一三共から、新しい国際本社ビルをオープンした武田薬品工業まで、さまざまな製薬会社が集積している場所だ。3日間にわたって開かれた AG/SUM は、日本経済新聞が新たに立ち上げた一連のサミットイベントの一つだ。

日経はもともと、金融や規制にフォーカスしていたが(FINSUM/REGSUM)、現在は2020年の東京オリンピックやパラリンピック、来年のラグビーワールドカップを受け、ビジネス活動の拡大を見据えたライフサイエンスや交通などの分野に狙いを定めつつある。AG/SUM ではシンポジウム、展示会、スタートアップピッチラン、リバースピッチに加え、メイン会場となった日本橋ライフサイエンスビルや日本橋三井ホールから、東京メトロ銀座線・半蔵門線の三越前駅や、日本橋案内所にも程近い JR 新日本橋駅へと続く地下通路では、屋台が並ぶマルシェが開かれていた。

AG/SUM リバースピッチの様子
Image credit: “Tex” Pomeroy

ピッチランには6月12日の午前・午後2つのパートにわけて26社が登壇し、同日の夜にはリバースピッチが行われた。参加者たちは、日経賞やみずほ賞(稲穂の豊富な収穫を意味する言葉を冠した、みずほ銀行にちなんで名付けられた賞)の獲得を目指して争った。リバースピッチではより多く、参加者からのフィードバックやピッチ参加者へのフォローアップセッションがもたらされた。

午前セッションの審査員は、Plug and Play Tech Center の Seena Amidi 氏、World Innovation Lab の梶原奈美子氏、三井化学の浦木史子氏、日本経済新聞の村山恵一氏が務め、午後セッションの審査員は Bits x Bites の Matilda Ho 氏、RocketSpace の Shaina Silva 氏、ミスルトウの鈴木絵里子氏、ユーグレナの永田暁彦氏が務めた。みずほ銀行の大櫃直人氏は、午前・午後両方のセッションで審査員を務めた。

MUSCA 代表取締役の串間充崇氏
Image credit: “Tex” Pomeroy

みずほ賞を獲得したのは、すべての日本のスタートアップで、バイオテクノロジーによる自動接木のグランドグリーン、植物工場のプランテックス、insect-tech(昆虫テック)の MUSCA(ラテン語でハエの意)が受賞した。日経賞は、カリフォルニア大学バークレー校傘下の Sugarlogix、スタンフォード大学関連スタートアップの Agribody Technologies、ワイン畑支援技術プロバイダーの Biome Makers、非発酵ワインメーカー Ava Winery の4社が獲得した。

ワインに関して言えば、イスラエル(イスラエルからは汚染検出器を製造する Inspecto のみが出展していたが、膜分離活性汚泥法(MBR)を使った水耕栽培企業 FreightFarms は出展を辞退し、私はユダヤ教のコーシャー食品について質問する機会を失った)、中東(ハラル食品の市場が大きいトルコからは、農業金融サービス Tarfin と、NVIDIA を支援するセンサーデータプロセッサー Tarsens が出展)が参加していたほか、飲料製品の恩恵によく預かる筆者は、ダイエットに興味をそそられる AVA Winery に興味をそそられた。

来年はさらにイベントを拡大し、マルシェなどの一般人が参加できるスペースに、より多くの人を呼び込みたいとしている。例えば、今年の AG/SUM では、トルコのスタートアップたちは、より多くの情報交換を求めて月曜日の朝から晩まで出展していたし、南アメリカやアフリカはもとより、アジア太平洋地域などからも、より多くのスタートアップの参加が見られた。

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