契約書版GitHubの「hubble」をRUCがローンチ、更新履歴や契約書情報を一箇所にーークラウドサインとの連携も実施

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RUCは7月2日、契約書のバージョン管理・共有クラウドの「hubble」のローンチを発表した。今回のローンチでは問い合わせベースで順次サービス提供を進める。また、あわせて電子契約書の作成および締結サービス「CLOUDSIGN」とのAPI連携も発表している。

2017年4月にクローズドβ版がリリースされた同サービス。契約書作成の際に発生する編集や共有業務のコストを削減し、誰がいつどの部分を変更したのかバージョン管理できるようになっている。基本的なインターフェースはMicrosoft softが提供するWordファイルと同じで、アップロードしたファイルは同時に複数人が更新しても自動で統合できる仕組みになっている。

β版では、ユーザーヒアリングを兼ねて10社程度に向けサービスを提供。現段階では、社内の部署間や顧問弁護士などとのやりとりを想定したサービス内容になっている。導入時の料金形態は契約社により異なるが、基本的にはアカウント数課金の方向性をとっている。

誰がいつ更新したのかマップで表示される

総合事務所での勤務経験を持つ同社代表取締役の早川晋平氏と同社の顧問弁護士でもあったCLOの酒井智也氏。早川氏は同サービスのローンチ背景について、次のように話してくれた。

「バックオフィスは雑務やお金を生まない部分だと思われていることも多いですが、実は攻めの部分が必要です。さらに弁護士や会計士などは意外と雑務に追われています。双方の誰でもできる部分をサービス化し、専門性の高い業務に時間を使って欲しいと思っています」(早川氏)

また弁護士経験を持つ酒井氏は、企業において履歴管理が非常に重要になるケースも目にしてきたという。

「企業のM&Aや大きな契約時に契約書やその締結の履歴を一斉に用意しなければいけないケースを見てきました。その際に情報がまとまっていないと、1部見つからないというだけでリスクがある内容が含まれているかもと推定されて条件が悪くなってしまうこともあります。そう言った時にまとまっていれば、という部分をなくしたいですね。」(酒井氏)

2016年4月に設立された同社は、2017年7月にANRI、TLM、CROOZ VENTURESを引受先としたプレシードラウンドを実施。リーガルテック領域でクラウドストレージサービス「DROPPA」をローンチした後、現サービスにピボット。さらに、2018年6月に既存引受先のANRIおよびCROOZ VENTURESから追加で資金調達を実施している。

現在は先行リリース段階であるが、年内中には一定規模の売上を目指す。機能面では、同サービスでの契約書テンプレートの作成なども検討していくということだ。

 

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